田家:FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」日本人として初めて全米女性ソングライターの殿堂入りを果たした八神純子さんの軌跡を辿る4週間。今週は2週目、ご本人をお迎えして「私とアメリカ」というテーマでお送りしました。流れているのはこの番組の後テーマ、竹内まりやさんの「静かな伝説」です。
竹内まりやさんと八神純子さんは同じレーベルメイトだった時期があるんですよね。デビューも同じ1978年なんです。70年代の終わりから80年代にかけて女性アーティスト、特に洋楽をちゃんとやりたいと思っているアーティストにとってはとても居づらい時期が日本にあった。アイドル扱いされたんですね。八神純子さんのライブも親衛隊の男の子が「純子ー! 純子ー!」って声を張り上げて、はちまきをしながら拳を振り上げていた時期がある。竹内まりやさんも芸能人運動会とかテレビのバラエティものに出されて、その中で一旦シーンから身を引いて、家庭に入って活動を休止したんです。八神さんはそれをご主人とアメリカで求めた。
そういう2人が今日本でシティポップという新しい括りの中で違う脚光を浴びている。世界からもそう見られていることが、音楽の流れっておもしろいなと思ったりもしております。アメリカでの成功を夢見なかったアーティストは80年代、日本にいなかったでしょうね。そんな中で日本で生まれた洋楽、シティポップがアメリカで評価されている。今回の女性ソングライターの殿堂入りはあらためていかに日本音楽シーンにとって画期的なことか思いながら、今週の彼女の受賞の感想でした。来週からは日本での活動再開以降の話をいろいろ伺っていこうと思います。
<INFORMATION>田家秀樹1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。https://takehideki.jimdo.comhttps://takehideki.exblog.jp「J-POP LEGEND FORUM」月 21:00-22:00音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間。https://cocolo.jp/service/homepage/index/1210OFFICIAL WEBSITE : https://cocolo.jp/OFFICIAL Twitter :@fmcocolo765OFFICIAL Facebook : @FMCOCOLOradikoなら、パソコン・スマートフォンでFM COCOLOが無料でクリアに聴けます! →cocolo.jp/i/radiko