idomが語る人生観と音楽ルーツ、「GLOW」で描く今の自分を肯定すること

idom

兵庫県出身・岡山県在住のアーティスト・idomが新作EP『GLOW』を発表する。

2020年4月、イタリアのデザイナー事務所に就職予定だったが、新型コロナウィルスの影響で渡航を断念。そのタイミングで初めて音楽制作に着手すると、ベッドルームR&B的な楽曲や日本語と英語を織り交ぜたヴォーカルのセンス、映像・イラストも手掛けるマルチな才能が話題を呼び、コライトで完成度を高めた「Awake」以降は3曲がCMソングに起用された。さらに重厚なストリングスを用いた新曲「GLOW」がフジテレビの月9ドラマ『競争の番人』の主題歌に抜擢され、彼を取り巻く状況は加速度的に変化を続けている。


どこか出来過ぎたストーリーのようにも思えるが、idomはこれまでの人生で何度となく訪れた困難を乗り越え、だからこそコロナ禍というピンチをチャンスに変えることができたのだということが、以下のインタビューで分かるはず。そして、その過程で自らの内面と向き合い続けたからこそ、〈痛みを越えて 未来を掴め ぼくらの光を〉と歌う人生賛歌「GLOW」には説得力があり、誰しもが抱える「弱さ」を力強く肯定してくれるのだ。

関連記事:idomがSMEレコーズよりデビューEPリリース

―idomさんは大学でデザインを専攻して、2020年4月からイタリアのデザイナー事務所に就職予定だったそうですが、デザインにはいつ頃から興味を持っていたのでしょうか?

idom:もともと絵を描いたりもの作りをするのが好きで、高校は芸術系の学校に通って、油絵と日本画と、あと現代美術もちょっと勉強したりして。でも絵の道でご飯を食べていくのは難しいから、ちゃんとメソッドのある業界でやっていけたらいいなと思って、大学では最初にグラフィックデザインを専攻したんですけど、途中からデザイン工学に興味を持ったので、プロダクトデザインとかUXデザインの勉強をしてました。

―絵やもの作りが好きになったのは、親の影響とか、何かきっかけがあったんですか?

idom:いや、誰にどうっていうのはなくて、気づいたらやってた感じで……絵を描くのが好きになったのがホンマのスタートなんですけど、漫画がめっちゃ好きで、その影響はあったかもしれないです。ジャンプの少年漫画みたいな王道から何からいろいろ読んだんですけど、結構グロいのとか、わりとダークな方向が好きでしたね。子供の頃よく読んでたのが『Y氏の隣人』で、「こええ」とか思いながらめっちゃ読んでました(笑)。

Rolling Stone Japan 編集部

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE