Night Tempo、渋谷横丁をメロウな世界観に染める

この日、この場所でしか生まれ得ない素敵な空間

プレイから1時間近く経ち、松田聖子「MEMORIES」が流れると、お酒を飲んでいるお客さんたちも一気に盛り上がり、1回目のピークタイムが訪れた。「盛り上がりすぎるのは禁止」とNight Tempoがやさしく嗜めつつ、DJは後半戦に。

途中、トイレに立ち長い横丁を歩いていくと、イベントスペース以外の場所でもスピーカーからNight TempoのDJが流れ、VJも表示されているのを知り、横丁全体がNight Tempoの世界観に包まれていることがわかった。リアルタイムでDJプレイが行われていることに気がついている人も、いない人たちも、心地よさそうにお酒を楽しんでいるのが気持ちいい。

後半戦では、Night Tempoが客席のお客さんの中に紛れ込んでみたり、ファンの撮影に応じるサービスタイムを設けたり、この空間だからこそのフレンドリーでコミュニケーションも実現。DREAMS COME TRUEの「週に1度の恋人」で少しハイファイな空気感を演出したり、EPO「Down Town」、竹内まりやの「プラスティックラブ」をプレイするなどして、DJはエンディングへと近づいていく。

「今日は、みなさんがあまり知らない曲で楽しませようって選曲をしました。一番カジュアルなのは松田聖子でした」との言葉通り、その場の雰囲気に馴染む選曲かつ、Night Tempo目当てで足を運んだリスナーの音楽欲求を高めるような絶妙なセットだった。最後は、アンコールを求めるお客さんたちにサービスで楽曲をプレイし、約2時間のDJは終了した。

懐かしい昭和歌謡と、昭和をモチーフにしつつモダンな内装に、いまを生きる若い男女、年代や国籍も越境したお客さんたちが混ざり合った、この日、この場所でしか生まれ得ない素敵な空間だった。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE