IFが語る、年齢もキャリアも異なる3人がメロディックバンドを組んだ理由

―サブリード曲「set it off」はどんな思いで作られましたか?

Ko-hey:1曲目「still in me」を作り、2曲目に「monopoly」を作り、3曲目に「set it off」という流れだったんですけど、この辺りでそろそろストレートも書かなきゃっていう気がしてましたね。俺の中では「monopoly」もストレートなんですけど、聴く人によっては複雑だし、アルペジオワークとかがあると、いわゆる直球観は薄くなる。もっと分かりやすくズドンと来る曲を書こうとして「set it off」は生まれました。

―他の曲もそうですけど、特に「set it off」のドラムはテンポ感も手数の多さもすごいですよね。

ASANUMA:ヤバいんですよ! 自分にはないフレーズていうのは、やっぱり面白いですよね。年を取ってくると、自分の手癖の中で叩こうとする中「set it off」を持ってこられて「うわ! これは練習しないとヤバいな」って。それが楽しいですよね。

アマダ:俺の中では1番強そうな曲というか、武器みたいだなと思いました。他の曲は綺麗に聞かせる印象なんですけど、「set it off」はちょっとシャウトの部分もあったりして、ライブで盛り上がる曲だなと思いました。全曲に共通して言えるのが、FOMAREには全くない世界観なんです。メロディーライン、コード感、チューニングも違って、すげえなあって思ってました。

Ko-hey:他の曲で言うと、「fidget」の時は分かりやすいのを作ろうっていうテーマが自分の中であって。「コノサキ」は俺が好きな曲を作ろうとしたのかな? やっぱり、あまり考えてないですね。

―ここ数年はCDの売上枚数よりも、ネット上の視聴回数の方が指標になりますよね。そしてYouTube、TikTokなどでリスナーの琴線に触れるためには、どんな楽曲にするべきかとマーケティングを意識して曲を作りをするアーティストが多い。でもIFに関しては、そこと戦っていないというか。何も意識せず、良い曲を作ろうぜってマインドを感じるんですよね。

Ko-hey:全然気にせず作ってますね(笑)。

ASANUMA:それこそ最初におっしゃっていただいたように、この楽曲たちは3人がガレージに集まって音を鳴らした感じで。ありきたりな言葉ですけど、自分たちがカッコ良いと思ったものをやっただけ。そういうピュアな気持ちで向かい合って作りましたね。

アマダ:だからこそ、新鮮さとかロックバンドの根本的な部分がすごい詰まって聴こえると思うんです。そこがちゃんと分かりやすく鳴っているのは、数字や世間の流行を一切気にせずにみんなが楽しんで取り組んだからだと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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