ばってん少女隊、エレクトロニカ/ポップを昇華した独自の世界観

ばってん少女隊(Photo by Shunsuke Kondo)

先日開催された「Rolling Stone Japan LIVE 5th ANNIVERSARY SPECIAL」。ばってん少女隊のライブレポートをお届けする。

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本フェスのラインナップを眺めると、オープニングアクトとして名を連ねているアイドルグループ・ばってん少女隊の存在は少し浮いていた。しかし、数々の舞台を踏んできた彼女たちにとって、そんなのはそこまで重要なことではない。<ばっしょー>の愛称で親しまれている彼女たちのサウンドは現在、大きく分けてふたつの軸で成り立っている。ひとつは結成当初から武器にしてきたスカ/パンク。そして、2020年から徐々にその割合を増やしているエレクトロニカ/ポップだ。

ダンスやヒップホップ系のアクトが多い今回、ばっしょーは後者へと思いっきり舵を切った。今の彼女たちは、目の前にいる人がどんな趣味嗜好だろうが、楽曲の力で豪快に自分たちのフィールドに引き込む力がある。

この日、それを確信したのはオープニングナンバー「OiSa」。現在のばっしょーがあるのは、このミニマルなトラックをベースにした楽曲がきっかけとなっている。<OiSa OiSa OiSa OiSa OiSa>と繰り返されるサビの中毒性の高さは近年随一。それはこの場でも変わらない。

さらに、彼女たちにとってプラスに働いたのは会場の音響のよさ。ハッとするぐらい音がいい。音の隙間が澄んでいる。「OiSa」特有の静謐な時間がさらに研ぎ澄まされていく。無機質なサウンドでクールに舞う6人の純白の衣装が映えていた。さらに、いわゆるアイドルっぽい振付とは異なる、和を意識した優雅で独特なダンスが視線を釘付けにする。
 
続く「YOIMIYA」もミニマルでオリエンタルな4つ打ちトラックが懐かしさを刺激する。おそらく、初見のオーディエンスは6人がここまでクールなパフォーマンスを展開するとは想像していなかっただろう。「わたし、恋始めたってよ!」も清涼感のあるドラムンベース的なトラックが、MVを交えた映像とともに彼女たちの独特なステージングを強固なものにしていった。

曲が終わるたびに拍手の音が大きくなっている。最初こそ唯一無二の存在感に戸惑っていたであろうオーディエンスもばっしょーの魅力を理解したんだと思う。

6人細かい足技が光る「さがしもの」が終わると、瀬田さくらが「個人的に思ったこと言ってもいい?」と前置きした上で、「かわいい子しかおらん!」とうれしそうにひと言。普段活躍しているフィールドと異なる場所でのパフォーマンスは刺激になったことだろう。

ラストは、オープニングでも見せた「OiSa」をダメ押しで披露。散々聴いた人間でも未だに飽きないこの曲は初見が刺さらないはずがない。もしかすると、一日が終わったときにオーディエンスに口を最初について出てきたフレーズは<OiSa OiSa OiSa OiSa OiSa>かもしれない。



<SETLIST>

1. OiSa -2021Ver.-
2. YOIMIYA
3. わたし、恋はじめたってよ!
4. 虹ノ湊
5. さがしもの
6. OiSa -2021Ver.-

<配信チケット詳細(発売中)>

視聴券受付:4500円(TAX IN)
販売期間:9月10日(土)10:00まで
視聴期間:終演後※~9月10日(土)10:00
※終演後の視聴開始時間は後ろ倒しになる可能性がございます

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