KREVA主催「908 FESTIVAL 2022」、三浦大知や久保田利伸らと万感のフィナーレ

ステージのバトンを預けられた三浦大知は、ダンサー陣とともに「Blizzard」や「Touch Me」とめくるめく歌唱力とダンスの熱演を届ける。キレのある体捌きの中で歌声を乱すどころか、その全身芸術の精度をどんどん上げてゆくようだ。大人びた悩ましいマインドを表現する「About You」から「飛行船」へと至る頃には、汗で衣装がずぶ濡れ。KREVAからは「リハーサルのまま思い切りぶつけよう」と言葉をかけられていたものの、勢い余って「162%ぐらいの」力が出てしまったらしい。唱歌のように温かく懐かしい響きの最新シングル曲「燦々」の後には、KREVAの「イッサイガッサイ」をカバー。楽曲の後半でステージに飛び込んできたKREVAと再び共演した。



「凄かったねえ。あの熱気の人がいなくなったら、寂しくなっちゃったなあ……」と呟くKREVA。「くればいいのに」の切々とした曲調に乗って聴こえてくる歌声は、椿鬼奴、後藤輝基(フットボールアワー)、藤井隆らである。クライマックス感を演出して執拗に歌い続ける3人の姿に、場内からはクスクスと笑い声が漏れ聞こえていた。衣装を変えたKREVAが「司会のクレ宏です」と告げ、往年の歌謡番組風に藤井隆の主宰する音楽レーベル=SLENDERIE RECORD所属の3人をあらためて紹介する。拘りに満ちたレーベルの活動姿勢を絶賛し、椿鬼奴によるシティポップ「Love’s Moment」(作曲は堂島孝平)、後藤輝基による「ハートのIgnition」(福永恵規のシングル曲カバー)、そして藤井隆による“ヘッドフォン・ガール -翼が無くても-”(作詞・作曲は堀込泰行)と、驚くほど上質なポップソングの数々が披露されるのだった。さらに藤井隆は、2000年のデビュー曲「ナンダカンダ」も振り付きのダンスとともに熱唱である。



Rolling Stone Japan 編集部

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