「遺体の一部は油で揚げて食べた」全米を震撼させた殺人鬼、終身刑に 米

米ミシガン州シアワシー郡の保安官事務所提供、マーク・ラトゥンスキー被告の最新の写真(Photo by SHIAWASSEE COUNTY SHERIFF'S OFFICE/VIA AP)

2019年に出会い系アプリ「Grindr」で知り合ったケヴィン・ベーコンさんを殺害したマーク・ラトゥンスキー被告が、現地時間20日に終身刑を言い渡された。

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「本法廷は、これが冷酷な計算のもとに行われた犯罪だと判断します」。米CBSによると、マシュー・スチュワート判事はこう述べた。「ケヴィン・ベーコンさんの死はマーク・ラトゥンスキー被告が意図したものです」。ラトゥンスキー被告は9月に有罪を認めており、19日に第1級殺人罪で有罪が確定した。

ラトゥンスキーさんは出会い系アプリでベーコンさんと知り合った後、殺害した。ベーコンさんは2019年のクリスマス・イブに行方が分からなくなっていたが、3日後にラトゥンスキー被告の地下室で喉を切り裂かれているのが警察によって発見された。ラトゥンスキー被告はベーコンさんの身体の一部を油で揚げて食べ、血と骨は家庭菜園の肥料に、また筋肉はジャーキーにするつもりだったと警察に供述した。被告は殺人罪と遺体損壊罪で起訴された。当初2020年には法定能力がないと判断されたが、この決定はのちに覆された。

ヘアスタイリストを夢見ていたベーコンさんは、ラトゥンスキー被告が最初に狙った標的ではなかった。2020年10月にはジェームズ・カールセンさんが連邦裁判所に提訴し、ラトゥンスキー氏から鎖で地下室に縛られたと訴えた。カールセンさんは逃亡した後、911に緊急通報した。同じ年の11月には別の男性が(警察の調書では名前は伏せられている)、やはり同じ住宅から逃げ延びた。「気味の悪いヤツから逃げているところだ。ヤツの地下室で拘束された」と、その男性はオペレーターに語っていた。

当時、いずれのケースでも起訴はされなかった。「誰も警察の介入を望みませんでした。起訴を望む者もいませんでした」と、2020年1月にミシガン州警察のデヴィッド・カイザー警部補は語っている。「多くの場合、みな仕事とプライベートを抱えていて、その2つを混ぜこぜにはしたがりません。プライベートは非常に内密で、しっかりガードされています」

だが、ベーコンさんの友人はこうした説明を真に受けなかった。2021年、ベーコンさんの友人でルームメイトのミシェル・メイヤーズさんはローリングストーン誌にこう語っている。「なぜ当時(ラトゥンスキー被告は)尋問されなかったのでしょう? 地下室でゲイが騒いでいるだけだとでも? もし地下室につながれて逃げ出したのが女性だったら、どうだったでしょう? たとえその女性が大丈夫だと言っても、(おそらく)警察はもっと捜査に力を入れていたはずです」

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from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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