米スーパーボウル・ハーフタイムショー、歴代出演者の格付けチェック(2023年改訂版)

2022年のハーフタイムショー。左からエミネム、ドクター・ドレー、ケンドリック・ラマー、メアリー・J・ブライジ、スヌープ・ドッグ、50セント(Photo by Kevin C. Cox/Getty Images)

いよいよ本日、日本時間2月13日(月)午前8:30〜キックオフとなる第57回NFLスーパーボウル。今年のハーフタイムショーはリアーナがパフォーマンスを行う。過去にはボノ、ビヨンセ、ブルース、ブリトニー、ジャネットにジャスティン、プリンスからマドンナ、マイケルからマッカートニーまで多数のアーティストが出演。素晴らしい年もあれば、どうしようもない年もあった。歴代出演者のステージをランキング形式で振り返る。

【動画を見る】2010〜2022年のハーフタイムショーを振り返る


34位:ブラック・アイド・ピーズ(2011年)


Photo by Dave Martin/AP/REX/Shutterstock

最悪。とにかく最悪。当時これを見たとき、何か魔法のような特別な瞬間――ユニコーンが血を吐くとか――を目の当たりにしているのだとわかった。光るロボットスーツ姿のブラック・アイド・ピーズ。「(I’ve Had) The Time of My Life」をサンプリングした「The Time (Dirty Bit)」。アッシャーなんて穴があったら入りたそうだった。そして悲劇を告げる言葉。「皆さん……唯一無二の存在……スラッシュ!」。ファーギーと「Sweet Child O’ Mine」をデュエットするなんて。一体全体どうしてこんなことになったんだ? この年は、クリスティーナ・アギレラが彼女なりに解釈したあの国歌斉唱を披露した回でもある。つまり、音楽にとってはつらい1日だった。スティーラーズのファンにとっても然り。




33位:1967年〜1989年までの全ての回


Photo by Robert Riger/Getty Images


1990年代以前、スーパーボウルのお偉いさんはハーフタイムショーをイベントの一部に盛り込むところまで頭が回らなかった。それまではトイレ休憩の時間だったのだ。だから最初の24回までは比べてもあまり意味がない。大学生マーチングバンドやエルビスのそっくりさん、キャロル・チャニング、ジョージ・バーンズ、ザ・ロケッツなど低予算の余興、そして毎年欠かさず登場するUp With People。ただの場繋ぎを現代の水準と比べるのもおかしな話だが、少なくともブラック・アイド・ピーズよりはマシだ。


32位:ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック(1991年)


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人々がハーフタイム中にまともなショーを挟むことを覚え始めたのがこの頃だったが、飲み込みは悪かった。ニュー・キッズを責めてはいけない。彼らはノリのいい楽曲をやらせてもらえず、代わりに一番イケてないヒット曲「This One’s for the Children」をやらされ、その後ディズニーのちびっこ合唱団へと続いていった。しかし当時は湾岸戦争が始まったばかり、世間は「小さな世界」などとても聞きたい気分ではなかった。ABCニュースはハーフタイム中に戦地速報を伝えたため、このショーは試合終了までお預けとされたが、それで良かったかもしれない。数週間後、ニュー・キッズはアメリカン・ミュージック・アワードに出演し、ドニー・ウォルバーグが「War Sucks(戦争なんてクソ食らえ)」と書かれたTシャツ姿で登場した。


Translated by Akiko Kato, Rolling Stone Japan

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