3月19日に開催された「ツタロックフェス2023」。go!go!vanillasのライブレポートをお届けする。【ライブ写真はこちら】特大のクラップが鳴り響くなか、SEの「RUN RUN RUN」に合わせてgo!go!vanillasは登場した。ド頭からシンガロンの映える「HIGHER」を投下し、牧達弥（Vo/Gt）が「ツタロックの声、聞かせてくれ！」と観客を焚き付けていく。パンデミック以降に作られた1曲にも関わらず、じんわりと歌が波及していく様は、制限のある状況のなかでも彼らにはこの光景が見えていたのではないかと思うほど。勢い止めぬまま「平成ペイン」へ繋ぐと、会場はすでに大盛り上がりだ。サビになると誰に促されたわけでもなくオーディエンスは“平成ペイン”の振りを踊り、時を越えても、暗闇のような期間を経ても、名曲は色あせないことを示してみせた。
牧が「青春の1ページ、バニラズと一緒に作りませんか。俺たちならできるよ」と呼びかけ、「青いの。」を導く。爽やかなナンバーはライブ日和な春の良き日を感じさせると共に、少しずつ日常が戻ってきている今を祝福しているよう。曲始めでは青かった照明も後半では黄色とピンクに色づき、ステージ上を桜色に染め上げていた。
サイケデリックなサウンドに観客のクラップが重なりあう「カウンターアクション」、緊急事態の意味を内包しながらもご機嫌なロックチューンの「エマ」と余力を残すことのないパフォーマンスを展開。音が面となって迫ってくるような演奏は、go!go!vanillasというひとつの楽器が存在しているかのような一体感を放つ。
牧はギターをエレキからアコースティックに持ちかえ深くブレスを吸うと、一身にスポットライトを浴び「LIFE IS BEAUTIFUL」を紡ぎ始めた。“君となら 幕張となら”と歌う彼に、会場からは大きな歓声と拍手が巻き起こる。音楽の歴史のなかで“LIFE IS BEAUTIFUL”なんて、何百回、何千回と使われてきたことであろう。しかしながら、パンデミックを経て制作されたナンバーには、音楽を浴びる喜びがギュッと詰めこまれており、オーディエンスのシンガロンも相まって一種の讃美歌のように尊く響く。彼らの鳴らすロックンロールは、MASSIVE STAGEで自由に音楽を楽しむ人々の姿は、この先の未来を照らす希望だ。多幸感のある演奏で包みこみ、「またライブハウスで会おうな！」と声をかけてステージを去ったのだった。
＜イベント情報＞
ツタロックフェス 2023 supported by Tポイント
公演日：2023年3月19日（日）
会場名：幕張メッセ国際展示場 9・ 10・ 11ホール
主催：CCCミュージックラボ（株）/ライブマスターズ（株）
企画：CCCミュージックラボ（株）
制作：ライブマスターズ（株）
運営：（株）ディスクガレージ
特別協賛：CCCMKホールディングス（株）
問い合わせ：
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