bokula.が見せた「21歳のクソガキ」の本気【ツタロック2023レポ】

bokula.(Photo by Tatsuya Shiraishi)

3月19日に開催された「ツタロックフェス2023」。bokula.のライブレポートをお届けする。

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クロージング・アクトとして、今回、ツタロックフェスのステージに立つチャンスを掴んだのは、“広島発等身大ロックバンド”を掲げる19年9月結成の4人組、bokula.。

「まだ21歳のクソガキがなぜここに立たせてもらったのか、主催者の気持ちは聞いてないからわからないけど」と、えい(Vo, Gt)は言ったが、“フロム・ライブハウス”を掲げるバンドとして、将来を嘱望されていることもさることながら、「任せてもらった25分間、オマケじゃ終わらせない!」と物怖じせずに宣言できる向こう意気が買われたのだと思う。

ステージの4人は今年1月にリリースした1stフルアルバム『FUSION』収録の「2001」から渾身の演奏を繰り広げていった。ナイーブな魅力も含め、等身大を思わせる歌と爆音の演奏の組み合わせに見ているこちらも握りしめた拳に思わず力が入る。鋭いトーンで耳に突き刺さるようなフレーズを奏でるかじ(Gt)、バンド・アンサンブルに楔を打ち込むようにビートを刻むさとぴー(Ba)、そしていかにもやんちゃなフロントの3人を、広い心で支えるふじいしゅんすけさん(Dr)。えいも含め、4人それぞれにキャラが立っているが、見た目も含め、どこかとっぽいところは、東京のバンドにはない魅力かもと思ったりも。
「あなたの声が必要です。できれば一緒に歌ってください」と、えいが観客に求めた「愛してやまない一生を.」では、サビ前の落ちパートで観客のシンガロングが浮かび上がった。

「帰ろうとしている人が足を止めて、見てくれるのすごくうれしいです!」(えい)
演奏を始めた頃には半分くらいしか埋まっていなかったフロアはいつしかいっぱいになっていた。
25分のステージを締めくくったのは、2ビートの爆音ショート・チューン「満月じゃん。」。
「また会う気になってもらえたらうれしいです。ありがとう!」(えい)
そう言い残して、4人はいったんステージを後にしたが、主催者の粋な計らいによって、アンコールを求める観客のために、もう1曲、「一瞬」を披露。予定になかったアンコールに即座に応えられるのは、“フロム・ライブハウス”を掲げるバンドならではだろう。最後の最後までライブの醍醐味を味わわせたという意味でも、bokula.は“21歳のクソガキ”をクロージング・アクトに抜擢した主催者の期待に見事応えたのだった。



<イベント情報>

ツタロックフェス 2023 supported by Tポイント
公演日:2023年3月19日(日)
会場名:幕張メッセ国際展示場 9・ 10・ 11ホール
主催:CCCミュージックラボ(株)/ライブマスターズ(株)
企画:CCCミュージックラボ(株)
制作:ライブマスターズ(株)
運営:(株)ディスクガレージ
特別協賛:CCCMKホールディングス(株)
問い合わせ: https://cccmusiclab.com/tsutarock2023

<公式SNS>
Twitter:https://twitter.com/tsutarocklive
instagram:https://www.instagram.com/tsuta_rock_live_official/
Facebook:https://www.facebook.com/tsutarocklive/

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