青山吉能と水野朔が語る、アニメとバンドの幸せな関係

左から水野朔、青山吉能:Photo by Mitsuru Nishimura, Styling by Haruki Uchiyama, Hair and Make-up by Risako Sandan(Yoshino Aoyama), Natsumi Kobayashi(addmix B.G)(Saku Mizuno)

TVアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の世界に命を与えたキャストへのインタビュー。ギタリストの後藤ひとりを演じた青山吉能、ベーシストの山田リョウを演じた水野朔。作品に登場するバンド、“結束バンド”では作詞・作曲を担当するコンビということもあり、音楽に寄せてフォトシューティングを敢行。グランジver.の青山+水野のいつもと異なる表情とともに、二人がたっぷり語った「ぼっち・ざ・ろっく!」愛をチェックしてほしい。

【別カットの写真を見る】青山吉能、水野朔

※この記事は現在発売中の「Rolling Stone Japan vol.22」に掲載されたものです。

海外のファンからの反響

ー最終回が終わった今も反響が凄まじいですよね。率直に今の心境はどうですか?

青山 アニメ放送中も、いろんな方から見てるよって言っていただいてたんですけど、終わってからさらに盛り上がってる感じがあるんです。多分それって、結束バンドのアルバム(『結束バンド』)や作品のBlu-ray&DVDが世に出たりしたこともあるのかなと思っていて。例えば、何かのチャートで1位になったという結果を目の当たりにして、こんなにたくさんの人が見たり聴いたりしてくれてるんだと、初めて実感できたというか。「ぼっち・ざ・ろっく!」っていう作品が、時代の真ん中に立っていることを、より知らされた感じです。

水野 アルバムが出てから、「見たよ」って声だけじゃなくて「アルバムを買ったよ」って報告もいただけて、あと配信チャートやカラオケのランキングにも結束バンドがいるんですよ。そういったことで世の中の反響を身近に感じられて、めちゃめちゃうれしいです。

ーYouTubeのコメント欄には海外の方からのコメントもありますよね。

青山 ありますね。Instagramでも、海外の方からのコメントがすごく増えました。

水野 増えましたね。

青山 分からない英単語があっても「BOCCHI THE ROCK!」だけは読めるので、「ぼっち・ざ・ろっく!」が好きなんだってわかる。海外でも「ぼっち・ざ・ろっく!」って呼ぶわけだから、面白いですよね。ぼっちちゃんが海外でも受け入れられるキャラクターになってるのが不思議です。「ぼっち」って、“1人”って意味ではないじゃないですか。もっと孤独感がある言葉だから。今後「Bocchi」ってワードが海外のミームになっていくのかなって思うと楽しみです(笑)。

水野 うれしいですね!

青山 誰かに指差されて「ぼっち」って言われたらいい気はしないけど(笑)。そういう新しい文化が、まさか「ぼっち・ざ・ろっく!」から生まれるとは思ってなかったので、うれしいです。
水野 私も海外のサイトで「ぼっち・ざ・ろっく!」がアニメランキングの1位になってるよってことを、知り合いから教えてもらいました。私は洋楽が好きで、歌詞を全部理解してるわけではないんですけど、曲がカッコいいから聴いてる。それと同じように海外の人で「ぼっち・ざ・ろっく!」のアニメを見ていない人でも、音楽だけ聴いていいなって思ってくれている人もきっとたくさんいると思うんですよ。そう考えると音楽の力ってすごいなって感じます。

ー英語だと他に「Geek」って言葉はあるけど、“陰キャ”の概念を海外の人に説明するのってちょっと難しいですよね。

青山 日本ならではですよね。押し入れとかも日本の文化だし。そういうのが広まるきっかけになってる気がします。

水野 カップ酒もですよね、きっと(笑)。

青山 確かに。ボトルネック奏法はあれど、カップ酒奏法はない気がします。

水野 ないですよね(笑)。

青山 海外の人はスミノフの瓶で弾いたりするんですかね。

水野 カッコいい(笑)。

青山 一気におしゃれになる(笑)。

水野 日本のお土産で「鬼ころし」を買って帰る外国の方もいるかも。

青山 あー、確かに! 好きになってくれるといいな。

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