2005年に高校生のナタリー・ホロウェイさん(当時18歳)が卒業旅行先のアルバで行方不明になった事件で、第一容疑者のヨラン・ヴァン・デア・スルート氏がペルーからアメリカに身柄送検された。2010年にホロウェイさんの遺族を恐喝した件で起訴される予定。【動画を見る】事件当時のナタリーさんホロウェイさんは2012年に死亡が宣告されたが、遺体は見つかっておらず、失踪の真相も謎のままだ。高校卒業前日の失踪は、未解決事件ということもあり、何年もメディアで取り上げられていた。
ニューヨークタイムズ紙によると、在ワシントンDCペルー大使館は今月10日に声明を発表し、失踪当夜にホロウェイさんと一緒に車に乗り込むところを目撃されたヨラン・ヴァン・デア・スルート容疑者の身柄を一時的にアメリカに引き渡すと発表した。グスタヴォ・メザ・クアドラ駐米ペルー大使は声明で、「娘のステファニーさんを亡くしたペルーのフローレス家と同じく、悲しみに暮れているホロウェイ家の皆様とホロウェイ夫人が、今回の措置で心の平穏を得られることになれば幸いです」と述べた。
5月10日、ベス・ホロウェイさんは地元TV局CBS 42で声明を発表し、ヴァン・デア・スルート容疑者の身柄引き渡しに尽力した複数の機関に感謝した。「幸いにも、人生で18年間ナタリーと一緒に過ごすことができました。娘がいなくなってから、今月でちょうど18年が経ちます」と、声明には記載されている。「生きていれば、娘は36歳です。とても胸が痛む長い道のりでしたが、大勢の方々の執念が報われつつあります。皆様のお力のおかげで、ようやくナタリーのために正義を果たすことができそうです」。
ヴァン・デア・スルート容疑者はステファニー・フローレスさんを殺害したとして、2012年より服役していた。2010年、当時21歳だったフローレスさんはホテルの客室で遺体で発見された。具体的に何がきっかけで身柄引き渡しに至ったのかは分からない。本来であれば、ヴァン・デア・スルート容疑者が懲役28年の刑をまっとうするまで身柄引き渡しは実現しないはずだった。