10年前にアートロック系のデュオとして結成し、今ではトリオとなり、すでに8枚のアルバムを発表しているサンフランシスコ出身のディアフーフ。このアルバムはバンドがレディオヘッドの前座としてツアーに同行している間に書かれたもので、そのせいかハツラツとした作品に仕上がっている。ファズ(ハードなゆがみ)の効いたギター、オルガン、不気味なシンセなどといった在宅録音的サウンドにかぶせて日本人ヴォーカリスト、サトミ・マツザキが子供っぽい声で美しく印象的な歌詞を歌いあげる。グレグ・ソーニアのドラムの天才的なひらめきはザ・フーのキース・ムーンのよう。そしてギターのジョン・ディートリッヒが鳴らすフックにいたってはポップギターの魔術師、カーズのリック・オケイシックかと思わせるほどだ。

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