グッド・モーニング・リバイバル

今やポップ・パンクを代表するバンドのひとつとなったグッド・シャーロットの4枚目のアルバム。彼らが初めて大成功したとき、それはあまりにもベタで笑い飛ばしたくなる感じだった。でも、憎めないところがよかった。いかにも冴えない少年たちが、ランシドのようなネオ・パンクを気取って、ショッピング・モールでかかりそうなキャッチーなパンク・ロックを、まったくテラいもなくやっていたからだ。しかし、04年の前作『クロニクルズ・オブ・ライフ・アンド・デス』はいくらなんでも、大ゲサすぎる作品だった。そして、今作もそう。曲調は暗いし、辛辣で、チラチラしたエレクトロニック・サウンドが効いている。痛々しいヴォーカルを聴かせるばかりで、彼らの魅力のいちばんいいところからは遠い。大人を信用しないのは、パンク・ロックの定石ではある。でも、彼らにとっても「大人になるのは、これほど苦々しいことなのか」と思わせる作品。

RECOMMENDEDおすすめの記事


MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE