ロッカー、イギー・ポップがカンヌ国際映画祭で、薬物使用、現代音楽、デジタル時代を激しく非難。
ジム・ジャームッシュ監督によるイギー・ポップ&ストゥージズのドキュメンタリー映画『ギミー・デンジャー(原題)』が上映されたカンヌ国際映画祭に、イギー・ポップが出席した。イギーは同映画のプレミアにあわせて行われた記者会見で、音楽業界の現状、ドラッグ、社会に対する不安について語った。
「物事があまりにも早く展開してる」イギーはこう言い、次のように続けた。「俺は人生で、水が飲めなくなるまで湖や川が汚染されて、蛇口から水が飲めなくなって、最終的に水を買わなきゃいけなくなるのを目の当たりにしてきた。何でもかんでもビジネスになったよな。みんなが少し落ち着いてくれれば、ありがたい。この世の中、かなり強烈な刺激があるからさ」
また英ガーディアン紙のデジタル版は、最新アルバム『ポスト・ポップ・ディプレッション』でクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのジョシュ・オムとコラボを実現させたイギーが、現代のレコード業界がどのように音楽に影響を与えているか語ったことを取り上げている。「デジタル時代は、金儲けをものすごく効率化したんだ。俺たちがバンドを始めた時なんか、金を手に入れる方法なんて知らなかった。今なんて、ボタン一つで即行金持ちになれるだろ」
さらにイギーは、アナログ技術を「アンプを魂につなぐこと」にたとえて支持し、強い感情を伝えるという、まさにイギーの音楽が持つ音楽の力を、デジタル音楽が抑制している話した。「『今、死んだ方がマシなんじゃない?』みたいな感じ」。