ビル・マーレイ万歳。落ち目の芸能マネージャーを演じるコメディ映画『ロック・ザ・カスバ!』で、マーレイは再び返り咲き、驚くべき感動を与えた。もしもあなたが、キャリアの崖っぷちにいる芸能マネージャーのコメディドラマを所有しているとしたら ─ 彼は、自分はマドンナを発見した(本当は見つけていないにも関わらず)と言い、最後の所属歌手(ゾーイ・デシャネル)を、アフガニスタンで開催される米軍の慰問コンサートに参加させる ─ 彼を正確に、正しく演じられる俳優を探す必要がある。映画『ロック・ザ・カスバ!』で監督を務めるバリー・レヴィンソン(『レインマン』のアカデミー賞監督)と脚本家のミッチ・グレイザーは、失敗を笑い飛ばす落ち目の音楽マネージャー、リッチー・レンズの役にビル・マーレイを起用するという幸運に恵まれた。そしてマーレイは、実にそれをうまくやり遂げている。
『ロック・ザ・カスバ!』は、静かだが激しい感動を呼び、そこからまた面白さが巻き起こる。ブルース・ウィルスは銃を抱えた用心棒として登場し、ケイト・ハドソンはアフガニスタンの首都カーブルで働く売春婦で出演する。そして、厳格なムスリムの行動原理に縛られたパシュトゥーン族の少女を演じるのはリーム・リューバニだ。リッチーは彼女をアメリカン・アイドルのアフガニスタン版、『アフガン・スター』に出演させようとするが、彼らは殺害の脅迫を受ける。これらの一部は実際にあった出来事だ。だが、細かいところで行き詰らないで欲しい。どこへでも後を追いたくなるような最高の俳優マーレーと、共に困難を乗り越えよう。
『ロック・ザ・カスバ!』★★1/2
監督/バリー・レヴィンソン
出演/ビル・マーレイ、ブルース・ウィリス
2016年7月16日~8月19日開催の
『カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016』にて上映、他順次公開。
http://qualite.musashino-k.jp/quali-colle2016/