DEEN、代表曲ありレア曲ありのリクエストライブで見せた現在

「みなさん、「DEEN LIVE JOY-Break22 〜All Your Request〜」へようこそ!、最後までゆっくり楽しんでいってください!」。池森の第一声に続き、次々とリクエストによる楽曲が披露されていく。デビュー曲であり大ヒット曲の「このまま君だけを奪い去りたい」や、2013年のベストアルバムに収録された「言葉で伝えたくて」等、新旧の楽曲を織り交ぜてのステージとなっていた。バンドの演奏はアップテンポの曲もバラードも、一貫して力強く、曲ごとに様々な表情を見せる。とくに、タイトなリズム隊に乗って何度も炸裂したハードなギターソロと、対照的にバラードで聴かせるアコースティック・ギターの繊細な響きは魅力的だった。そして、キーボードだけでなく時折ギターも弾きマルチプレーヤーぶりを見せる山根と、激しい演奏の中でも明瞭な池森のヴォーカルは、長年ステージに立ってきた自信と余裕を感じさせる堂々たるものだ。


山根 公路(Key)Photo by 荒川 潤


池森 秀一(Vo)Photo by 荒川 潤

途中、「リクエストをもとに初めてセットリストに反映させたツアーです。みなさんの心に、DEENの曲たちは届いていますか?」との池森の呼びかけに、万雷の拍手が贈られた。曲がたくさんあるということで、投票にもバラつきが出た様子。そんな中から、シングルになっていない曲、隠れた名曲などを聴かせるコーナーもあり。ギターがアコギのボディを叩き、パーカッシブなフレーズでイントロを奏でる。押尾コータローをフィーチャリングしてリリースされた「Smile Blue」だ。バラードに酔っていた観客たちも、総立ちになって手拍子を送る。池森がノリノリで客席を煽った「眠ったままの情熱」、アニメ『ドラゴンボールGT』エンディングテーマとして大ヒットした9枚目のシングル「ひとりじゃない」等、アッパーな曲たちで会場には大きな一体感が生まれ、最後まで大いに盛り上がった。また、山根のバースデーでもあった前日の1月29日から配信スタートとなった最新シングル曲「そばにいるだけで」も披露され、早くもファンの心をキャッチしている様子だった。

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