頼るのはトランプ前大統領のみ?議会もだめ、FOXニュースもだめ。きっとトランプ前大統領なら――ディープステート陰謀論者で、自身も複数の性犯罪疑惑をかけられ、ゲーツ議員が政治生命を捧げてきた彼なら――議員の弁護に回るはず……だろう? 実はそうとも言えない。前大統領は数日間スキャンダルについて口を閉ざした後、ようやく短い声明を発表し、タイムズ紙が報じたように、ゲーツ議員から恩赦を求められたことは一度もない、「本人が疑惑を完全に否認している点を忘れてはならない」と述べた。
それから数日後、捜査が報じられたのを受けてゲーツ議員はトランプ前大統領を訪問しようと打診したが、面会を断られた、とCNNが報じた。議員はこの報道を否定している。
議員生命の終わり、ともすれば刑務所生活の始まりを告げるかもしれないセックススキャンダルを打破しようとするゲーツ議員にとって、唯一の真の友はQアノン信奉者とごくわずかな右派Twitter著名人だ。議員は先日ランディ・クウェイド氏をリツィートした。これは大事件だ。
広告枠の購入をゲーツ議員が14日に発表したのは、彼が有力者から必要な支援を得られなかったこと、そして従来のワシントンのやり方からさらに大きく逸脱していることを示している。性犯罪捜査を受けた政治家は、ニュースにできるだけ自分の名前が出ないようにするのが普通だ。だが代わりにゲーツ議員は、スキャンダルをリアリティ番組の一幕のように扱い、議会の仲間よりも、スキャンダルにまみれたトランプ軍団の面々と親睦を深めようとしているかのようだ。ロジャー・ストーンやマイケル・コーエン、ジェイソン・ミラーと違って、ゲーツ議員はたまたま現職の連邦議員であるにすぎない。
自らの意思に反して、あるいは自主的にゲーツ議員が議会を去るとしても、おそらく実際の彼の行動には対して影響はないだろう。TVネットワークが彼を出演させて好き放題させる限り、彼はリベラル派をこき下ろすだけだ。捜査報道が出る以前にささやかれていたように、有罪を阻止できればメディアと一種の独占契約を結ぶかもしれない。だがそれまでは、議員がTVでメッセージを発信するには、献金者の金を使って30秒のCM枠を買い占める以外に方法はない。
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