「ツタロックDIG」出演バンド・時速36kmが語る、歌詞に乗せる強い想い

ー時速36kmの結成から活動開始までの経緯はどのような流れだったのでしょうか。

2016年末にBa.オギノが大学のサークルの友達だったVo.仲川と後輩だったDr.松本に声をかけて結成しました。2018年頭頃に3人での活動に限界を感じて、サークルの後輩だったギターの石井に加入してもらい、現体制になった感じです。

ー影響を受けたアーティストや音楽以外のルーツを教えてください。

バンドメンバー全員が影響を受けている音楽で言うと、関西のオルタナティブロックバンドが多いかもしれません。音楽以外のカルチャー的なルーツでは、作詞してる2人が特に影響受けたのは松本大洋の『ピンポン』と『少年ジャンプ』漫画の全般だと思います。

ー2021年8月25日にリリースされた全15曲入りの1stフルアルバム『輝きの中に立っている』について、2~3年の時速36kmの活動がギュッと詰まっていますが、作品に込めた思いはいかがでしょう。

非常に牛歩なバンドなのですが、そんなバンドについてきてくれるファンの方たちに「細く長く大切にしよう」と思ってもらえるアルバムになっていればいいなと思います。

ー13曲目、「ハロー」はシングルでリリースされてから、今一番世に届いている楽曲かと思います。時速36kmにとって、どのような位置づけの曲でしょうか?

セットリスト的に非常に悩ましい曲ですね。最初の方にやってお客さんに「よし…… あとは知らん曲か……」と思われたら困るけど、最後の方までとっておくと「早く知ってる曲やれよ……」と思われるんじゃないかと心配になります。

ーHPに歌詞を掲載されていますが、歌詞への思い、作詞において大切にしていることはなんでしょう。

アーティストの数だけ強みがあると思いますが、僕たちにとっての強みは歌詞と、それを演奏に乗っけるマインドの部分かなと思います。演奏技術も大したことないし、顔もかっこよくないし、かといってMCが面白いわけでもなく……。 昨今のロックバンドに求められていることを何1つ持っていないバンドなので、歌詞くらいは真面目にしっかり表現してやろうという気持ちがあります。

ーアルバム『輝きの中に立っている』をひっさげて9月に東名阪のリリースツアーを開催されましたが、各地での印象に残ったエピソードがあれば教えてください。

メンバー4人に加えて、手伝ってくれるスタッフさんたちを連れてのツアーだったので賑やかでとにかく楽しいツアーでした。名古屋でPAの菅井くんに連れられて普段なら絶対に行かないような値段のするひつまぶしを食べたり、カメラマンのるいくんとスマブラしまくったり、挙げ出すとキリがないくらい楽しいこと、エピソードがたくさんありました。

ー2021年12月11日に横浜1000CLUBにて「Super Shine On 2!!!!~サンタクロースをぶっ飛ばせ~」の開催が発表されました。過去最大規模のワンマンライブ。さらに、来春にツアーも開催される。バンドの成長が著しい2021年だったと思いますが、どのような1年でしたか? また、ライブへの意気込みはいかがでしょうか。

やってきた事が評価され始めた年であるし、フルアルバムリリース、最大キャパでのライブ敢行など次のステップへと踏み込めた年でもあるので、飛躍の一年になったのではないかと思います。ライブも、新しいステップへと踏み込むような内容にしたいと思ってます。

ーコロナ禍中で開催されるライブやサーキットライブで演奏する上で意識することや気をつけていることはありますか?

無観客での配信ライブしかできなかった時期から少し落ち着いて、少しずつお客さんを入れてのライブが行えるようになってきて、という状況で改めて誰かの前で演奏が出来るという事のありがたさを痛感しております。なので、前以上にお客さん一人一人に向けて演奏したい、歌いたいという意識を強く持ってライブをしています。

Rolling Stone Japan 編集部

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