ドナルド・トランプ前大統領から「アメリカで一番の愛国者」と呼ばれるジャッキー・ユーバンクス候補。Z世代の彼女はミシガン州議会に立候補している。その公約は、避妊と同性婚を禁じ、「キリスト教の倫理秩序」を国民に求めることだという。【動画を見る】「避妊は違法。生命を受け入れるべきです。絶対に」と過激発言2020年大統領選でミシガン州を勝ち取ったのはトランプ氏だ、という誤った主張を繰り広げる保守派のユーバンクス候補は、デジタルメディアサービスChurch Militantとのインタビューで過激な見解を披露した。ちなみにこのサービスは、南部貧困法律センターから「反LGBTQヘイトグループ」に指定されている。
Church Militantを運営するマイケル・ヴォリス氏は、ニュース番組の元レポーターで元ゲイの男性。いわゆるカトリック系オルトライトのリーダーとして、批判の矢面に立たされてきた人物だ(Church Militantは、実際のキリスト教上層部とあまりいい関係ではない。もともとRealCatholicTVという名称だったが、商標にカトリックという単語を使うことを「承認されていない」とデトロイト大司教区から指摘され、改名した)。
現地時間19日にユーバンクス陣営のFacebookに投稿されたインタビューの中で、彼女は自分が「邪悪の道を突き進む」典型的な政治家ではないことを強調。今回の出馬は「神が真の保守派を束ねてこの国を守ろうとしている」ことの現れだと述べた。
ヴォリス氏とユーバンクス氏は長々と政治や信仰について話し合った。「現在、中絶合憲をめぐっていろいろ起きていますね――左派は正気を失って完全に取り乱しています」とヴォリス氏。「『次は同性婚が狙われる。その次は計画妊娠だ』と大騒ぎです」 ここで彼は間をおいて、微笑みを浮かべてこう続けた。「まぁ、ですが……ねえ!」
ユーバンクス氏も賛同の意を示して、原理主義的な長口上をぶちまけた。「キリスト教の倫理秩序にそぐわない社会は上手くいくはずがありません」と主張し、「中絶や同性婚といったものは、キリスト教の倫理秩序にそぐわないものです」と力説した。さらに「それらが導くのは混乱と破滅、死の文化です。我が国はキリスト教の倫理秩序を捨てたがために、今こうして破滅を迎えているのです」
政敵からは過激派と呼ばれるでしょうね、とヴォリス氏がほのめかすと、ユーバンクス氏は反論した。「そもそも過激派とは何なのでしょう? 私たちは神が定めた倫理秩序に立ち戻る必要があります。それは過激なことではありません。神の倫理は全ての人々のためにあるのです」と本人。「神の倫理秩序なくては、幸福は得られません」