CHAIが2024年に国内16都市を廻る全国ツアー開催、LA公演ライブレポート公開

CHAI

CHAIが、2024年1月から国内16都市を廻る全国ツアー「We The CHAI Tour!」を開催することを発表した。

【画像を見る】CHAIのLA公演の様子

9月22日に通算4作目となるフル・アルバム『CHAI』をリリースしたばかりのCHAI。同作は国内のみならず海外でも高く評価されており、「自分たちのサウンドを果敢に切り開きながらも、自分たちのルーツを忘れないバンドからの、明るい宣言」(英NME、スコア4/5)、「ヒットがパンパンに詰まった生きるムードボードのような作品だ。この作品はこの4人を、最高な現行の日本ポップ・バンドとしての位置を確立させた」(英PASTE)、「洗練されていて、奮い立たされるようなこのセルフ・タイトルアルバムで、彼女たちは伝統を覆し期待を裏切り、今年最もエキサイティングで、プロデュースが優れている、大胆なポップ・アルバムの一つを完成させた」(英Exclaim!)など、各所で絶賛されている。

新作リリース日から北米/メキシコ・ツアーを開始し、シアトルやロサンゼルスなどソールドアウト公演も続出している彼女たちが現地時間9月29日に行ったロサンゼルス公演のライブレポートも到着している。下記に、レポートを掲載する。

CHAI、ロサンゼルス公演レポート


(c)Johnny Le

開場時刻午後9時半から30分ほど遅れて会場に到着したのにも関わらず、会場前にはまだ数十名の人々が列を成していた。混雑をかき分けるようにチェックインして入場すると、グッズを求める行列やコンサートフロアの開門を待つ人でラウンジにパンパン! 観客は20-30代が中心。白人、ヒスパニック系、アジア系が混合していたが、パステルピンクが似合いそうな柔らかな、そして小洒落た人が多い。

出演予定時刻から15分ほど遅れて最新作にしてセルフタイトルの『CHAI』のオープニング、「MATCHA」でキックオフ。メタリックピンクな帯が垂れ耳うさぎの用に結われたヘッドギアが特徴的なコズミックなドレス姿で4人がステージに現れた。マナ(Vo,Key)とカナ(Vo,G)が曲の終盤でヨガのポーズを想起させるような合掌とお辞儀をした瞬間私の中で「ZEN」(*欧米では無念無想の精神などをいう)が過ぎり、超満員のオーディエンスと共に私は一気にCHAIワールドに引き込まれていった。

ファットでタイトなリズムを繰り出すユウキ(B, Cho)とユナ(Dr, Cho)に、可愛いヴォーカルと対照的な大きなモーションのレイヤーの心地良さに体が否応なく反応。これまでよりもグルーヴィーな楽曲がさらに増えた印象の『CHAI』の楽曲はライヴの躍動感が加わるとますます魅力が増す。

「みんなちょっとだけ変わっているよね? ノーマルだとしても実はノーマルなんかじゃない。私達はみんな、自分の人生を生きている。そうだよね?」
というマナの言葉に大きな歓声で共鳴する観客に放ったのは、最新作からまさに彼女達が提唱する<NEOかわいい>の最新ステイトメントソング「NEO KAWAII, K?」。そこから「We The Female!」、「クールクールビジョン」、「ハイハイあかちゃん」、「END」は文字通り一気に畳み掛けて底なしのスタミナとパッションが炸裂させた4人。そのまま本編が終わりを迎えるかと思いきや、ユナのほんわかしたトークを挟んでスウィートなミッドチューン「Donuts Mind If I Do」で優しくフィニッシュ。

アンコールを求める絶叫やCHAIコールの歓声に応えて再びステージに現れて最後に披露したのは代表曲「N.E.O.」と、WINKの「淋しい熱帯魚」の振り付けを取り入れたようなダンスに思わずクスリとしてしまった『CHAI』のラストに収録されている「KARAOKE」。つまり、ライヴ全体を最新作で包み込むような構成で、もっといえば演奏した全18曲中実に8曲も新作から披露。ヒットソングだけ盛り上がる観客も珍しくなくなってきたアメリカのオーディエンスの傾向を度外視したのは最新作に対する自信の表れだろう。実際、ダンスにおける一挙手一投足、言葉の一つ一つを取ってみても彼女達からはアーティストとして自信が漲っていて、ネオかわいいよりもネオカッコいいと表現したくなるようなオーラを感じた。カワイイバンドと思って観にいくと火傷するほど熱い演奏にロックオンされ、期待以上に心をアップリフトしてくれるCHAIのライヴが早くも恋しい。

文=Aya Miyahara



<ツアー情報>

CHAI JAPAN TOUR 2024「We The CHAI Tour!」
2024年
1月28日(日)北海道・札幌cube garden
1月31日(水)静岡県・静岡UMBER
2月2日(金)香川県・高松DIME
2月3日(土)広島県・広島4.14
2月9日(金)福岡県・福岡BEAT STATION
2月11日(日)鹿児島県・鹿児島SR HALL
2月15日(木)京都府・KYOTO MUSE
2月17日(土)石川県・金沢AZ
2月18日(日)新潟県・新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
2月22日(木)埼玉県・HEAVEN'S ROCKさいたま新都心
2月24日(土)茨城県・水戸LIGHT HOUSE
3月1日(金)宮城県・仙台darwin
3月2日(土)福島県・郡山Hip Shot Japan
3月8日(金)大阪府・梅田Banana Hall
3月9日(土)愛知県・名古屋JAMMIN’
3月12日(火)東京都・六本木EXシアター
TOTAL INFORMATION: VINTAGE ROCK std.
WEB http://www.vintage-rock.com/

<リリース情報>

CHAI
4thアルバム『CHAI』
2023年9月22日(金)リリース

●完全生産限定盤<紙ジャケットCD+フラッグ>
¥3000+税
SICX-188~189
●通常盤<ジェエルケースCD>
¥2500+税
SICX-190
●配信アルバム
予約注文受付中(現在iTunesで予約すると「We The Female!」「PARA PARA」「NEO KAWAII, K?」「GAME」の4曲が即入手可能)
https://CHAIband.lnk.to/CHAIALJP 
=収録内容=
1. MATCHA
2. From 1992
2. PARA PARA 
4. GAME
5. We The Female! 
6. NEO KAWAII, K? 
7. I Can’t Organizeeee
8. Driving22
9. LIKE, I NEED
10. KARAOKE
11. NO MORE CAKE – Live in Brooklyn (Feb 15th, 2022) *
12. Donuts Mind If I Do – Live in Brooklyn (Feb 15th, 2022)*
*=日本盤CD限定ボーナス・トラック

アーティスト オフィシャルサイト http://chai-band.com

Rolling Stone Japan 編集部

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