3月23日（日）に開催された「ツタロックフェス2024」。yutoriのライブレポートをお届けする。【ライブ写真はこちら】ボリュームたっぷりのステージリハを経て、本番に突入したyutori。ステージ上で4人が拳を突き合わせると、次の瞬間には熱のこもったギターのハウリングが鳴り響き、バンドの音がとどろいた。エモーショナルがギュッと詰めこまれた演奏は、思わず胸がギュッと苦しくなってしまうほど。「センチメンタル」がサビを迎えると、自然に会場もハンズアップ。その光景を目にしたからなのか、「楽しんでいこうね」と呼びかける佐藤古都子(Vo, Gt)の口元もニヤリと緩む。
ベースのスラップによるイントロが印象的な「有耶無耶」、爽やかなサウンドに切ない声が舞う「安眠剤」と感情をぶつけていくセットリストを展開。印象的なのは、どんな瞬間もバンドの面白みを捨てず、媚びないことだ。ボーカル・ギター・ベース・ドラムといった構成のアンサンブルを大切にしながら、たった一瞬の爆発力に命を懸けていく。イヤホンから流れているのとは比べ物にならないほどのエネルギーが、yutoriのライブには渦巻いている。誤解しないで欲しいのは、もちろん楽曲自体でも人を惹きつける魅力があるということ。そのうえで、「この曲ってこんなによかったんだ」とオーディエンスに改めて再認識させるだけのライブ力がある。yutoriは圧倒的なライブバンドなのだ。
ラストのMCで佐藤は「私たちも2022年に、今ここにいるあなたたちと一緒で、お客さんとしてこの会場に来てました。それから2年経って、今目の前にいるあなたたちのおかげでステージに立てています。心のどこかに私たちの居場所を作ってくれて、ありがとう」と真っすぐな言葉で告げる。そして、観客に「ワガママを1個いいですか。みんなのあがった手が見たいな」とリクエストをすると、掲げられた手で埋め尽くされたフロアを観てにっこり。今あるものを全部ステージに残すパフォーマンスを繰り広げ、しっかりと爪痕を残したのだった。
＜イベント情報＞Vポイント presents ツタロックフェス2024公演日：2023年3月23日（土）、24日（日）
会場名：幕張メッセ国際展示場 9・ 10・ 11ホール
主催：CCCミュージックラボ（株）/ライブマスターズ（株）
企画：CCCミュージックラボ（株）
制作：ライブマスターズ（株）
運営：（株）ディスクガレージ
特別協賛：CCCMKホールディングス（株） / 三井住友カード株式会社
問い合わせ：
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