ロックバンドがメジャーになるための苦闘、X JAPAN、GLAYのデビュー・アルバムを振り返る

田家秀樹

音楽評論家・田家秀樹が毎月一つのテーマを設定し毎週放送してきた「J-POP LEGEND FORUM」が10年目を迎えた2023年4月、「J-POP LEGEND CAFE」として生まれ変わりリスタート。1カ月1特集という従来のスタイルに捕らわれず自由な特集形式で表舞台だけでなく舞台裏や市井の存在までさまざまな日本の音楽界の伝説的な存在に迫る。

2024年4月の特集は、「新生活応援 周年アーティストのデビュー・アルバム」。今年記念の周年イヤーを迎える人たちがどんなデビューをしたのか、デビュー・アルバムではどんな音楽をやっていたのか、どんなことを歌っていたのかを渡り掘り下げていく。

田家:FM COCOLO「J-POP LEGEND CAFE」マスター・田家秀樹です。今流れているのはX JAPAN。当時はXと呼ばれていましたけどね。1989年4月発売のメジャー・デビュー・アルバム『BLUE BLOOD』のタイトル曲。2バスに2ビートにヘドバン、ジャパニーズ・ヘヴィメタの幕開けですね。狼煙が上がりました。このアルバムが出てから35周年なんですね。今週の1曲目はこの曲です。

BLUE BLOOD / X JAPAN

周年アーティスト、一歩をどこから数えるのか。1つは結成ですね。結成何十周年。もう1つはデビューですね。このデビューもインディーズ・デビューとメジャー・デビューとそれぞれ違ったりしますね。お聴きいただいているX JAPANの『BLUE BLOOD』はメジャー・デビューでした。そのときのキャッチフレーズ。帯に言葉が載ってましたね。“メジャーを変えろ”。インディーズから乗り込んでいったんですね。



その一方で彼らはインディーズ・レーベル、エクスタシーレコードも続けていた。そこから世に出たのが代表的な存在2組、1組目はLUNA SEAですね。もう1組はこの『BLUE BLOOD』から5年経ってデビューした人たち、今年がデビュー30周年です。GLAYのインディーズでのデビュー・アルバム『灰とダイヤモンド』からお聴きいただきます。デビュー・シングルの「RAIN」。

Rolling Stone Japan 編集部

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