詩人/ヴォーカリストのジム・モリソン、キーボーディストのレイ・マンザレク、ギタリストのロビー・クリーガー、ドラマーのジョン・デンスモアからなるザ・ドアーズは、サンセット・ストリップのウィスキー・ア・ゴー・ゴーのハウスバンドとして活動していた。『ジ・エンド』が『オイディプス王』を冒涜しているという理由で解雇された直後、彼らがサンセット・サウンドでわずか1週間のうちに完成させたアルバムは、ほとなくしてロサンゼルスのシーンを席巻することになる。「事実上、1作目はザ・ドアーズのライブアルバムだ」バンドのドキュメンタリー『Classic Albums: The Doors』で、マンザレクはそう語っている。「オーバーダビングはほとんどやっていない。録ったのはレコーディングスタジオだが、実質的な内容としては『The Doors: Live from the Whisky a Go Go’』だ」
ヴァースとコーラスを仕上げた時点で、彼はメンバーに曲を聴かせた。その段階ではフォーク・ロック色が強く、ソニー・アンド・シェールの曲に似ていると揶揄する声もあったという。しかしそのポテンシャルに目をつけたモリソンは、歌詞の一部を書かせて欲しいと申し出た。「セカンド・ヴァースに出てくる火葬用の薪の部分はジムが書いたんだ」『Classic Albums: The Doors』でクリーガーはそう語っている。「お前のリリックは何でいつも死についてなのかって俺が尋ねると、彼はこう答えた。『これでいいのさ。お前が愛を、俺が死を表現する。最強のコンビネーションじゃないか』彼の言うとおりだと思ったよ」