ユニバーサル・ミュージック・グループに新オーナーが登場

ユニバーサル・ミュージック・グループの会長兼CEOルシアン・グランジ(Photo by Presley Ann/Getty Images)

ルシアン・グレンジが率いるユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)は今年、一部のオーナーが変わる予定だ。ドイツ銀行によるとUMGの企業価値は、同社の親会社であるフランスのメディア企業ビベンティを上回る330億ドル(約3兆6000億円)だという。

ルシアン・グレンジが率いるユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)は今年、一部のオーナーが変わる予定だ。同社の親会社であるフランスのメディア企業ビベンティはUMGの音楽部門を最大50%まで売却する準備を進めている。もちろん、これは高額の売買となる。1月7日、ドイツ銀行はUMGの企業価値額を290億ユーロ(約332億5000万ドル)と評価し、親会社であるビベンティの280億ユーロを上回る金額となった。

差し迫ったUMGの部分売却は近年の音楽業界における最高額の取り引きで、2018年に決定されたビベンティの最新計画によると、この売却は2019年末の完了を目指している。ドイツ銀行が発表した332億5000万ドルというUMGの最新企業価格は、同銀行が評価した前回の229億ドルを大きく上回り、親会社ビベンティの期待通りだという。「Spotifyの評価額が興味深い」と、ビベンティのCEOアルノー・ド・プイフォンテーヌが2018年5月の収支報告で述べた。これはSpotifyが時価総額約290億ドルでニューヨーク証券取引所に上場した直後のことだった。この時、プイフォンテーヌは「UMGの評価額はそれ以上になると確信している」と言っている。

実際にビベンティは過去にUMGの企業価値は400億ドルだと言ったことがあった(この金額に対して音楽業界分析者の多くが懐疑的だったが、荒唐無稽な金額とも言い切れない)。2018年の同社は、どの四半期も業績が好調で、2018年度の決算も終了していると既に発表しており、これは2019年2月14日に発表される部分売却額を決める鍵となるだろう。

このような高額取り引きに興味を示し、購入可能な資産を持つ候補としてドイツ銀行が挙げているのが、2018年にアメリカの音楽市場にその手を伸ばした中国の巨大メディア企業テンセントで、それ以外の候補はアリババ、アルファベット/グーグル、Facebook、Spotify、Amazon、アップルなどだ。さらに、SiriusXMを所有し、ライヴ・ネーションの3分の1を持つリバティメディアもこの争奪戦に参加すると見られている。リバティのCEOクレッグ・マッフェイは11月に行われた年次投資家会議で、機会が「訪れたら」自分はUMG取得を「絶対に」考えると述べた。「投資先を分散してヘッジする手段の一つとしてコンテンツ・インフラストラクチャの一部を所有することが、潜在的に理に適っているか?と聞かれたら、確実にそうだ、と答える」と、マッフェイは力説したのである。

現在、UMGは大手レーベルのインタースコープ、キャピトル、リパブリック、アイランド、デフジャムなどを抱えており、ドレイク、テイラー・スウィフト、アリアナ・グランデ、ザ・ビートルズ、ガンズ・アンド・ローゼス、ジェイ・Z、U2、クイーン、ピンク・フロイドなどが名を連ねる。これらのアーティストが2018年にストリーミング、セールス、マーチャンダイズ、その他の手段での露出度が高く、収益に貢献したこともあり、UMGに対するドイツ銀行の企業評価が上がった。そして、2019年下半期には「さらなる驚きの結果が待っている可能性」があると予測されている。

Translated by Miki Nakayama

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