今年のカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いたポン・ジュノ監督最新作『パラサイト 半地下の家族』。そのエンディング曲「Soju One Glass(焼酎一杯)」が、アカデミー歌曲賞®のショートリストに選出されたことでさらに話題を呼んでいる。
全員失業中の貧しい一家と、IT企業を経営する裕福な社長一家という相反する2つの家族の出会いを描く本作。しがない内職で日々を繋ぐ貧しいキム一家は、窓を開ければ目の前に地面、日の光もほとんど入らない“半地下”の家での生活から抜け出せずにいる。そんな生活は豪邸に住む裕福なパク社長一家との出会いで、果たしてどのように変化していくのか――。今回は、キム一家の長男を演じるチェ・ウシクが、演技だけではなく歌唱も担当しているエンディング曲「Soju One Glass(焼酎一杯)」を紹介する。
ポン・ジュノ監督とチェ・ウシクのタッグは2017年の『オクジャ/okja』に続き2度目。監督自ら作詞し、鬼才チョン・ジェイルが作曲を手がけた「Soju One Glass(焼酎一杯)」は、キム一家の長男ギウの目線で書かれた、映画の後日談を思わせる内容だ。このコラボレーションについて、チェは「ポン監督に映画のために歌わないか?と聞かれ、冗談だと思って、『いいですよ』と答えたんです。そしたら、監督が歌詞を書いた曲を渡されました。僕は歌がうまいわけじゃないし、傑作を台無しにしてしまったらどうしよう……と心配になりましたが、この歌は僕が演じるギウの語りのような内容だったので、『よし、これならやってみよう!』と挑戦しました」とコメント。この曲を歌うために、2週間のヴォーカルトレーニングにも通ったという。