現地時間10月6日に亡くなったエディ・ヴァン・ヘイレンを追悼。2015年10月4日にハリウッド・ボウルで行われた、ヴァン・ヘイレンのラストライブを振り返る。最後に披露されたのは「ジャンプ」。それはあまりにも感動的な光景だった。
●【動画を見る】ヴァン・ヘイレンが最後のライブで演奏した「ジャンプ」
エディ・ヴァン・ヘイレンが亡くなるという衝撃的なニュースが飛び込んできた。彼の健康問題にまつわる噂は何年にもわたって流れていたが、ギタリストは彼のプライバシーを猛烈に守り、友人や家族の小さな輪の外では誰も彼の病気の程度を知ることはなかった。
「最高の父親だった」と彼の息子であり、バンドメンバーでもあるウルフギャング・ヴァン・ヘイレンは声明の中で語っている。「ステージ上でもステージ外でも彼と共有した全ての瞬間がギフトだった。私の心は傷ついているし、この喪失感から完全に立ち直ることはできないだろう」。
ヴァン・ヘイレンが最後にツアーを行ったのは2015年の夏。2007年にデイヴィッド・リー・ロスがグループに再加入して以来3度目のツアーとなり、「踊り明かそう」「パナマ」といった初期のヒット曲と、「輝ける空」「ロメオ・デライト」「ダーティ・ムーヴィーズ」といったあまり知られていない曲をミックスしたセットを披露した。彼らは同ツアーを2015年10月4日、ロサンゼルスのハリウッド・ボウルで締め括っている。その夜、最後のアンコールで演奏された「ジャンプ」をここで紹介しよう。
コンサートの途中、デイヴィッド・リー・ロスはエディに直接話しかけている。「俺の人生における最高の年、すべての人生の最高点。君とステージ上で一緒にいられたからだよ、友人(homeboy)。俺はいつも半分イエス・キリストのように君と向き合ってるんだ、エディ・ヴァン・ヘイレン」
それは何事においてもほとんど目を合わせることのなかった二人のバンドメイトが、これが最後の演奏になることを知る由もなかったにもかかわらず、感傷的なムードに包まれた稀有な瞬間だった。
ツアーが終了すると、エディは世間の目からほとんど姿を消した。デイヴィッド・リー・ロスはソロ活動を再開し、ウルフギャング・ヴァン・ヘイレンはデビュー・ソロアルバムに取り組んでいた。サミー・ヘイガーとデヴィッド・リー・ロスとの壮大なツアーの噂は数年ごとに浮上していた。悲しいことに、これらの噂はついに終息することとなった。エディ・ヴァン・ヘイレンがいなければ、バンドがどのような形でも継続することは不可能だ。
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