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リック・ルービン(写真左)とのレコーディング風景
一ふだんはどのように曲作りをするんですか?
ダン:長年僕が使っているDAWソフトはAbletonだ。たいてい、今いるこの場所にキーボードやパーカッションや何やらを置いて座る。いつもほぼ毎日、デモを書いているんだ。12〜13歳のころからずっとそうしている。何千というデモを作ってきたよ。ほとんどはまったくお粗末だけど、デモづくりの過程が治療的効果をもたらすんだ。ギタリストのウェイン(・サーモン)かドラマーの(ダニエル・)プラッツマンのどっちかが書いたものを送ってきたり、僕がここで作業したりだよ。
一リックとの作業で一番変わった点は?
ダン:リックとは約40曲を作ってスタジオに入り、そこから実際にどんなテーマなのかを理解しようとした。僕にとってはこれまですごく苦手な部分だった。僕の最大の弱みは、恐れるあまりに比喩的になりすぎること。自分の人生を赤裸々にすることがものすごく怖い。公の場にさらけ出すことで、家族や大事にしている人たちを傷つけるんじゃないかとね。だから、見るからに比喩的な曲ばかり書いていた。
僕たちのディスコグラフィーで、僕が好きじゃない曲、僕にはしっくりこなかった曲はどれも、言いたいことを隠そうとした曲だ。僕が敬愛するソングライターは、ボブ・ディランもキャット・スティーヴンスもポール・サイモンも、みんな的確に表現する。ハリー・ニルソンは特にそうだ。だからこのアルバムでは、僕もそれを受け止めてみることにした。もっと素直になれるよう、リックが力強く背中を押してくれたんだ。
一もうひとつの新曲「フォロー・ユー」はいかがですか?
ダン:「フォロー・ユー」は、アルバムの中ではサウンド的に正反対だ。少なくとも僕の頭の中では、アルバムは2つのまったく違う側面を持っている。外交的にみえる部分と内向的に見える部分、ややオーガニックなところもあれば、時には激しくてカオス的。アルバムの内向的な部分が「カットスロート」だ。
一方で「フォロー・ユー」はきれいにまとまっている。僕たちにしては珍しい。僕にはラブソングはトゥーマッチというか、媚びてるような感じがするんだよ。僕自身、ラブソングを書くが得意なわけでもないし。でもアジャとヨリを戻して、よりにもよってアヤフアスカを通じて復縁した時は胸が張り裂けるような体験だったから、地に足がついていること、愛する人たちへの忠誠がものすごくありがたいものに感じた。「フォロー・ユー」は忠誠心を歌った曲。アジャとの復縁についての曲なんだ。
ヒントになったのはビーチ・ボーイズだ。子供のころよく聞いたよ、すごく遊び心にあふれて楽しかった。ここでもやっぱりリックが背中を押してくれたおかげで、僕たちのサウンドの幅広さや極端さを受け入れることができた。
一アルバムはすでに完成しているんですか?
ダン:ああ、アルバムは完成したよ。この2つのシングルは、いわばアルバムの内容をファンに一足早く垣間見せるものだ。アルバムのもつ二面性や両極端をね。アルバムのタイトルもそれに関連している。まだタイトルを明かすわけにはいかないけど、なるほどというタイトルだよ。
一最近、幼少期を過ごしたラスベガスの家をLGBTQ+の若者を支援するグループEncircleに寄付しましたね。その決断にはどんな意図があったのでしょう?
ダン:僕はあの家で、愛と笑いに包まれて育った。30年間、9人の子供を育てたあの家を売ると両親が言ったとき、ふと思い浮かんだんだ。ラスベガスのLGBTQの若者のために愛と避難所を与えられるとしたら、最高の家じゃないだろうかってね。僕はあの家で愛され、祝福されながら育った。これから先もっと多くの人に喜びをもたらしてほしい、というのが僕の唯一の願いだよ。
From Rolling Stone US.
イマジン・ドラゴンズ
シングル「フォロー・ユー」&「カットスロート」
試聴・購入:
https://umj.lnk.to/ImagineDragons_FollowYou_Cutthroat
イマジン・ドラゴンズ日本公式HP:
https://www.universal-music.co.jp/imagine-dragons/
Translated by Akiko Kato
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