「ツタロックDIG」出演バンド・バイリンジボーイが語る、劣等感の中にある闘争心を曲に

ー結成から活動開始までの経緯を教えてください。

高校卒業後、Ba.Cho.貴志(淡路屋貴志)から誘われ、バンドが始まりました。元々前のバンドは名前だけであまり活動ができず、在籍してくれていたドラムが抜けてしまったので地元のライブハウスからDr.きーやん(石塚清春)を紹介してもらい今の形に至ります。正式にDr.きーやんが加入し、新しいスタートの意味を込めて名前を変え、バイリンジボーイとして活動を始めました。

ー「バイリンジボーイ」というバンド名はVo.Gt.の梅林寺さんのお名前が入っていますが、なぜこのバンド名になったのでしょう。

前のバンドでは全くと言っていいほど活動ができず、当時叩いてくれていたドラムも抜けてしまい新たなスタートの意味を込めて、他と被らない、かつインパクトのあるバンド名にしたかったのが最大の理由です。バンド名を見て、どんな曲調のバンドなんだろう? と想像がつかない、興味をもってもらえるようにとつけました。

ー影響を受けたアーティストや音楽以外のルーツをそれぞれ教えてください。

音楽的なルーツはELLEGARDENです。真っ直ぐなメロディラインと、キラーフレーズを散りばめた歌詞にとても影響を受けています。音楽以外では本を読むことが好きで、ミステリーや恋愛小説を読みます。制作で行き詰まった時に本を読んでインスピレーションを受けることもあります。

ー2021年7月7日リリース『かそくのきせつに』のリード曲「56km」は疾走感あるバンドサウンドと爽快感ある声でバイリンジボーイを体現している曲だと感じました。この曲に関してはいかがでしょう?

タイトルの「56km」は速さではなくて距離を表しています。恥ずかしい話ですが、当時俺が好きだった女の子の家までの距離が56kmだった所から曲名をつけました。誰にでも大事な人のヒーローになりたいと思う時があると思います。そんな気持ちを歌にしました。

ー2曲目「cry cry cry」はライブの定番曲で、オーディエンスとシンガロングできる日が待ち遠しいですね。この曲についてはいかがでしょうか。

常に劣等感と戦っています。何に対してかと言われるとわからないですが、人は誰かと比べがちで自分もそうでした。今もそう、劣等感の中に闘争心があります。俺にも逃げたい時はあるし、そんな時はとことん逃げてやります、心の叫びを声にして叫ぶんです。俺と同じように劣等感や自分自身に押しつぶされそうなとき、やりきれない時に聴いてほしいです。今は叫べないけれど、みんなで一緒に叫んで歌いたい曲です!

ー3曲目「そばに」はしっとりと聴かせるラブソングで梅林寺さんの声の優しい表情が魅力的ですよね。

愛されたり、愛したり、そんな人がいるってだけですごいことなのに、そんなことすらも忘れてしまう時があります。一緒にいる時は他愛もないことすらも面倒に感じるのに、失った時に愛おしくなるのはなぜだろう。そんな不器用な自分を歌った歌です。

Rolling Stone Japan 編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE