MONOEYES、パンクソングの無限性を物語った日本武道館の夜

いつもは謙虚な戸高賢史が「各地でみんなの気持ち背負ってきた、今日の俺らは強いと思う。ぶちかますんで」と珍しく宣言していた。スコット・マーフィーはバンドに誘われた7年前を振り返り「あの時、不安だったけど日本に行ってよかった。MONOEYESやってほんとよかった」と広い会場を見上げて微笑んだ。一瀬正和は2時間ほとんど笑顔のまま。一年前の記憶が蘇るのか「お客さんのいる武道館っていいですね」と偽らざる本音をこぼす。

photo by Maki Ishii

そして細美武士は、最初に「こんな幸せな日はねぇよ」と一言。後半になると「一回やれればいいやと思ってたけど……ここは楽しいね」と次の可能性さえ匂わせる発言を飛ばす。もちろん予定はなく、自分でも思っていなかったことがつい口に出ただけなのだろう。日本武道館がそんなことを言わせるのだ。この会場の歴史と雰囲気が特別であること、さらに昨年10月、少数のスタッフのみでこの場所から無観客配信ライブをやらざるを得なかった事実が、4人の口調をいろいろと浮つかせている。

Rolling Stone Japan 編集部

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