性的暴行罪で21人から告発された極悪ポルノ男優、弁護団が「秘策」で申し立て

2021年12月1日、米カリフォルニア州ロサンゼルスで法廷に姿を現したロン・ジェレミー・ハイアット被告(Photo by Michael Buckner for Rolling Stone)

30件以上の性的暴行罪で告発・起訴され拘留中の米ポルノ俳優、ロン・ジェレミー被告が現地時間7日、性的暴行を訴える21人を1人ずつ分けて、別々の裁判を行うようロサンゼルス裁判所の判事に請求した。

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68歳のジェレミー被告(本名:ロナルド・ハイアット)の主張は、未成年への暴行から薬を使用した性交、さらには強制わいせつにまでおよぶ数々の起訴内容をひとくくりにして裁かれれば、正当な裁判を受ける自らの権利が脅かされる、というもの。「ハイアット氏は、匿名の告発者1人につき1度ずつ陪審裁判が行われるよう、起訴内容の分割を求めます」と、申し立てには記載されている。

ジェレミー被告の弁護団は、裁判の報道によって陪審の意見が左右される可能性も危惧した。「ハイアット氏は世間の評判ではなく、自らの行いについて裁かれるべきです」と、弁護団は申し立ての中でこう記している。「2021年11月8日付の検察の報告書にはハーヴェイ・ワインスタインやローリンストーン誌、YouTube、DailyMail紙の記事、ハイアット氏の『おちゃらけた悪ふざけ』に関する言及が盛り沢山ですが、このことからも検察がハイアット氏を本法廷ではなく、世論の裁きにかけようとしているのは明らかです」

いまも刑務所の医療棟に拘留されていると思しきジェレミー被告は、審問の間ずっと無言だった。白銀の髪を長く伸ばし、ひげは伸び放題だった。

ジェレミー被告が出廷する直前、弁護団のスチュアート・ゴールドファーブ氏とケイト・ハーディー氏はジョージ・ロメリ判事との非公式に協議し、報道陣からの写真提供申請に反対した。「1カ月間、裁判所でひげを剃らせようとしたんですが」とゴールドファーブ氏は言い、次の出廷までには必ずひげを剃るよう看守に要請した、と付け加えた。判事はメディアの写真申請を却下し、次回の審問では申請を認めると述べた。

申し立てに対してポール・トンプソン地方検事補は、同僚のマーリーン・マルティネス地方検事補と申し立てに対処するために猶予が必要だ、と主張。ロメリ判事は3月3日の次の審問まで裁定を延期すると述べた。

Translated by Akiko Kato

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