病院前に放置され亡くなった米モデル、検視結果で薬物による「殺人」が明らかに

モデルのクリスティ・ジャイルスさん(Christy Giles/Instagram)

昨年11月、米モデルのクリスティ・ジャイルスさん(当時24歳)と友人のヒルダ・マルセラ・カブラレス・アルゾラさんが「薬を過剰に盛られた」後、別々の病院に置き去りにされ、その後死亡した事件。その際、2人がフェンタニルを摂取していたことがローリングストーン誌の入手した最終検視結果により確認された。

【写真を見る】変死体で発見されたポルノ女優、薬物依存に悩まされていた

ジャイルスさんは昨年11月13日、ナンバープレートのないTOYOTAプリウスに乗った男性によってカルバーシティにある南カリフォルニア病院の前に置き去りにされた。ほどなくカブラレスさんも、「意識がなく、重篤状態で」カイザー・パーマネント・ウェスト・ロサンゼルス病院に置き去りにされた

カブラレスさんは人工呼吸器につながれて生死をさまよっていたが、この時採取した血液を元に1回目の薬物検査が行われた。現地時間6日、ロサンゼルス郡検視局が発表した検査結果によると、コカインやMDMA(メチレンジオキシメタンフェミン)に加え「フェンタニルの陽性反応と推定される」ことが明らかになった。フェンタニルの残留量を確認するための2回目の検査は、「検体の量が不十分だったため実施できなかった」と報告書には書かれている。カブラレスさんは11月24日に生命維持装置を外され、死亡した。

11月13日に亡くなったジャイルスさんの最終検視結果では、コカイン、フェンタニル、ケタミンに加え、いわゆる「レイプドラッグ」として知られるガンマヒドロキシブチレート酸、通称GHBの過剰摂取が死因と断定された。

ロサンゼルス警察の刑事が検視官に語ったところでは、容疑者はジャイルスさんとカブラレスさんに「薬を与え」、2人が生体反応を示さなくなっても緊急通報をしなかった。代わりに容疑者は「わざわざ車のナンバープレートを外し」、共犯者と別々の病院に車を走らせて「2人を投げ捨てた」と報告されている。

新たな報告書によれば、「男2人のうち1人は(ジャイルスさんが)近所をふらついているのを見かけたと警備員に語り」、ジャイルスさんの無事を確かめたがっていたことが明らかになった。

事件に関与したとして、3人の男が12月に逮捕された。ロサンゼルス郡地方検事局の広報担当者は、起訴の決定は「捜査の進展」があるまで保留する、とローリングストーン誌に語った。

【関連記事】生命を脅かす「鎮痛剤」ープリンスやトム・ペティの死亡原因となった合成ドラッグ「フェンタニル」とは?

from Rolling Stone US


Translated by Akiko Kato

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE