Mori Calliope、初の豊洲PITワンマンで宣言した“アーティスト”としてのスタート地点

赤と青のレーザーの中、ドープなビートと怪しげな「guh」のトラックの上で、Calliopeのラップが会場に響きわたる。「みなさん、来てくれてありがとう! New Underworld Orderへようこそ!」とCalliopeは嬉しそうに語り、英語で話した後で日本語で翻訳しながら話す彼女ならではのMCを行なった。そこから、メジャー1st EP収録曲「Holy嫉妬」、グルーヴィで太いキックと派手なウワモノのサウンドの「Kamoflauge」を身体をくねらせながら歌い、前のめりに跳ねるビートの「Dead On Arrival」、ライトピンクのペンライトが光る中で「Red」と立て続けに披露。

一度Calliopeがステージから姿を消したかと思いきや、同じホロライブEnglishに所属する、がうる・ぐらとともに再登場。2人のコラボ曲「Q」を披露した。ドープなトラックからキャッチーなサビへの転換が気持ちいい同楽曲を、2人で背中を合わせながらラップし、パフォーマンス。MCをしたあと、「hololive English -Myth-」メンバーがステージ両脇に登場し、バックアップダンサーとして盛り立て、「The Grim Reaper is a Live-Streamer」でCalliopeは軽快なラップを見せた。


Photo By Ayo Kajino

「アメイジング! アイ・ラブ・ホロライブ!」とCalliopeは思いの丈を語り、「プリンス・オブ・ホロライブ!」と、星街すいせいを呼びこんだ。展開早く2人がラップで掛け合う2人のコラボ曲「CapSule」では、赤と青のペンライトが入り混じり盛り上がる。Calliopeが「すいせい先輩のライブかっこよかった」とすいせいの1st ワンマンの感想を語ると、すいせいが英語で「I love your voice and music style. Cute and cool」と伝えた。Calliopeの突然の英語でのメッセージに、「リハーサルで何も言ってなかったから、びっくり!」と、Calliopeは驚きを見せた。「2人で世界獲っちゃいましょうか!」というすいせいの言葉から、トライバルなビートではじまる「Wicked feat. Mori Calliope」を披露し、すいせいはステージを後にした。


Photo By Ayo Kajino

「まだ、ホロライブでのラッパーがいます!」とCalliopeが語ると、角巻わためが登場。2人は笑顔でラップを披露すると、「わため先輩とステージでパフォーマンスできてうれしい!」とCalliope。「こんな最高なステージだからラップ以外も歌いたいよね?」とわためが返答すると、「去年のわため先輩のコンサートへのアンサーがしたい!」というCalliope の呼びかけとともに「曇天羊 feat. Mori Calliope」へ。メロディアスな楽曲をわためが歌い、Calliopeがラップで掛け合い同楽曲を表現し、わためはステージを後にした。


Photo By Ayo Kajino

そこから、ゆるやかなデジタルソウル・ファンク「いじめっ子Bully」に高速の英語ラップを乗せ鮮やかな表現を見せると、疾走感あるリズムと鍵盤からなる「UnAlive」では炎が左右に燃え上がり、ストリングスがかったサビを抒情的に歌った。エモーショナルなギターではじまるロック曲「Dawn Blue」ではDead Beatsたちが手拍子をし、レーザーが空間を埋め尽くすほど光る中じっくり歌い上げた。

「本当に、本当に、本当に、ありがとう。今日本当に楽しいです。最高の日」とMCでCalliopeは感謝を伝え、「Dead Beatsと先輩のおかげで、最高のコンサートができました。本当に感謝しています。たくさんスタッフさんも本当にありがとうございます。会場のDead Beatsさん、配信見てくれているDead Beatsさん、ありがとう。本当に頑張りたいと思いました。コンサートはまだ終わりじゃないよ。ここがスタートです。VTuberとしてだけではなく、アーティスト、ミュージシャンの私をこれからも観てね。最後まで楽しんでください」と気持ちを込めて伝えた。

そして、「Lose-Lose Days」、「Scuffed Up Age」、ピアノの音色がどこか切なさを内包したジャジーヒップホップな「Live Again」では横ノリのラップで客席を魅了。ピアノの旋律と水滴の音から始まる「end of a life」を歌い上げると、ステージ上部に炎が灯った。ミドルテンポのエレクトロでオーケストラルなトラックの上で、ラップと歌声を丁寧に感情込めて歌い上げ、サックスの音色とカリオペのハミングを聴かせステージをあとにした。

Rolling Stone Japan 編集部

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