AI画像生成ツールで「理想の女性」を追い求める男たち 米

AI画像生成ツールで創作した女性 ©Rolling Stone

AI画像生成ツールを使って、オリジナルのヌード画像やポルノ画像を作ろうとするユーザーは一定数いる。この流れに対し、ある程度露骨なアダルトコンテンツの作成を禁じるルールや規制も存在する。

【写真を見る】AIが生成した女性たち

例えば、Midjourneyというアートツールはいかがわしいテキストの入力を禁じ、同社の「PG-13」基準に反する画像を作成させないようにしている。これに対し、趣向をこらした独特、かつ驚くほど露骨なコマンドも出現。例えば、あの手この手で魅力的な中年女性を描写し、具体的な妄想を追求した。身体の特徴に関する細かい情報をプログラミングしていくのだ――ただしこのユーザーの場合は女性の容姿だけでなく、「人気のないパブで仮想現実の女性と視線を交わす」という常人では考えられないようなストーリー性も重要だそうだ。


【画像を見る】あらゆるキーワードを駆使して「完璧な中年女性」を求めた結果...

理想の人物像を作成するには、実在する有名人をベースにするのが効果的だ。テキストから画像を作成する拡散モデルStable Diffusionについて語るDiscordのチャットでは、Hirmenというユーザーが、作品のベースには女優のクリスティーナ・ヘンドリクスが一番だと説明していた。「美しきスラヴ系の女神」から「巨乳でお腹がぽっちゃりしていて、極端に腰がくびれ、タイトな服を着た赤鼻のピエロ少女」にまで変化自在だという。時には「セクシーで、太っていて、ガッシリして、肉厚な、ぷよぷよした、ふくよかなクリステン・ベル」というようなコマンドで有名人の画像を変形させることもあれば、「『グリーン・ランタン』のアマンダ・チェルニー+女神、信じられないほどゴージャスで官能的、オイルを塗った輝く焼けた肌に、軽い素材でできた露出の多い濡れたビキニを着用」といった具合に、有名人の顔に特定の衣装を組み合わせる場合もある。

また、有名人の名前をつらつらと並べて、AIがどの特徴をどんな風に組み合わせるか試してみることもできる。ソフィア・ベルガラやアリアナ・グランデ、テイラー・スウィフト、シャーリズ・セロンなどで迷ったときにはぴったりの機能だ。

数々の女性を打ち込んで、「超自然的で、神秘的で、ダークな空間」にいる「預言の女神」を作成したSierraというユーザーに、真意を詳しく知りたいとメッセージを送ってみた。本人いわく「完璧な」女性像を追い求めるほど「落ちぶれてはいない」そうで、別のユーザーが打ち込んだテキストをコピペして遊んでみただけだそうだ。しかし、彼はコマンドの結果に満足していなかった。「いろいろな人の顔の骨格を混ぜ合わせても、『完璧な合成物』ができるわけじゃない」らしい。だが、少なくともより高度な美の完成というマイナーな関心はあるようだ。また彼が言うには、Midjourneyは顔の「クローズアップ」を使ったほうが成功率は高いが、「全身画像だとエラーや不具合がおきやすく」、身体の部位がおかしなところに現れたりするそうだ。

【画像を見る】絶妙なカメラワーク……バーチャル乱行パーティの様子

from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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