PSYCHIC FEVERが語るグローバルアーティストへの道、タイの現場で学んだ適応力

PSYCHIC FEVER(Photo by Mitsuru Nishimura)

EXILE TRIBEの一員である7人組グループ、PSYCHIC FEVER。昨年7月にデビューを飾ると、その後9月から約半年間、活動拠点をタイに移して武者修行。その模様は「NEW SCHOOL BREAKIN’」というリアリティショーでもチェックできるが、F.HERO(BABYMETALの曲にも参加しているタイの人気ラッパー)を筆頭に現地のアーティストたちと触れあい、時にはコラボレーションもしてきた(今年2月にはT-POPグループDVIをフィーチャリングした曲「To The Top feat. DVI」もリリース)。その成果を携えてリリースされるのが、1st EP『PSYCHIC FILE Ⅰ』だ。流麗なR&B曲からEDMテイストで味つけされたラップ曲など、PSYCHIC FEVERの多様性とポテンシャルがこれまで以上に感じられる仕上がりに。メンバーのJIMMYいわく「自分たちの進化を具現化できたEP」という本作。その想いを聞いた。

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ーデビューアルバム『P.C.F』(2022年)はすごくまとまりがあって、ボーカルやトラックのアプローチにも「軸」がハッキリとあったように思うけど、今回はそこから一歩外に踏み出したかのようなスケール感を感じました。『PSYCHIC FILE Ⅰ』を作るにあたって何か皆さんで話し合ったことはありますか?

WEESA:今回の『PSYCHIC FILE Ⅰ』は、「FILE Ⅰ」っていう実験的な要素を取り入れようって、名前を作る時から皆で考えていたんです。そこから一曲一曲、聴いていただく皆さんがどういう反応をしてくださるか、僕たちがどういうものを届けられるかを考えながら、ある意味実験的に曲作りをしていきました。メンバーの個性が豊かだからこそ、いろんなジャンルの楽曲に挑戦しました。

小波津 志:作品の内容については、タイトルを決める段階からメンバーとずっと話していて。タイでの経験を活かして新しいスタイルを表現したいって思いが強くあったんです。今作は新たな僕たちに挑戦したEPになっているので、『P.C.F』とはまた違った僕たちの味を感じていただけるんじゃないかなと思っています。

剣:タイでは週1くらいのペースでパフォーマンスをする機会があって。タイに行く前は、僕たちの意思をまずは大切にしないといけないと思っていたんです。もちろんそれも大切なんですけど、タイでの修行を経て、グローバルで活躍するために一番大切だと思ったことは、変幻自在になること。ステージごとにいろんな形を作らないと、すぐに壁にぶち当たると思って。タイ語は勉強していたんですけど、それよりも曲を聴かせるために必要なのは変化に適応することで、そこは僕たちの強みでもあるのかなって。それはタイにいて肌で感じました。僕たちの中でもすごく自信がある楽曲ばかりなので、今回のEPは面白い作品になっていると思います。

—タイではオーディエンスに言葉が通じない分、パフォーマンスでコミュニケーションをとる必要があったと思いますが、その経験も大きかったですか?

剣:すごく大きかったです。当たり前なんですけど、自分たちが伝わると思っていることが伝わらないってことは最初に感じたことだったので。もちろん基礎的な語学は勉強しますが、それを超えたものを伝えるには、その場で臨機応変に対応していく必要があると思いました。

—面白いなと思ったのが、タイでレコーディングされたこともあって、サウンドプロダクションはグローバル仕様という感じなのに、リリックは日本語がいい意味ですごく耳に残るなと。

渡邉 廉:今回も、いつもお世話になっているELIONEさんに作詞をお願いしているんですけど、僕たちのことを前から知ってくださっているからこそ、僕たちの一面をうまく再現してくれていると思いました。僕たちが普段皆さんに届けたい想いをうまく汲み取って作詞していただいたので、そういった面では新しいリリックになったかなと思います。

—メンバーの皆さんが歌詞を手がけた楽曲もありますよね。

渡邉:「ForEVER」と「Nice & Slow」という楽曲ですね。「ForEVER」は僕たちを今まで応援してくださっている皆さんや、これから出会う皆さんへのメッセージを込めた楽曲で、タイに行ったからこそ感じたことも歌詞になっていて。今までやってこなかったことを今回はやらせていただいているので、僕たちの想いを改めて受け取ってもらって、その中でこれからも大切な皆さんと一緒に高みを目指して頑張っていきたいというメッセージが込められています。一方で「Nice & Slow」は、高みを目指すのも大事だけど、応援してくださる皆さんと一緒に今を楽しみたいというメッセージが込められていて。「ForEVER」とはまた違ったテイストにはなりますが、そちらも僕たちの想いが込められているので、たくさんの方に聴いてもらえたらうれしいなと思っています。





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