ジョン・マッケンタイアとの共同作業、フォークへの関心—本作のインスピレーション源として特に思い浮かぶアーティストや作品はありますか?オリー:うーん……どうだろう。僕らはそういう話はあまりしないんだ。曲作りやレコーディング中に「実はこの作品から影響を受けているんだ」というような話を他のメンバーに伝えるのも変だし。
—ルイス・ボアレスが2021年はじめに受けたインタビューで、「これからの人生で5枚しかアルバムを聴けないとしたら何を選ぶか」と問われ、その筆頭にトータスの『Millions Now Living Will Never Die』を挙げています。ジョン・マッケンタイアは『O Monolith』でもミックスを担当していて、本作の素晴らしい仕上がりにも大きな貢献をしているように思いました。ジョンが関わった作品から受けた影響について聞かせてください。アントン:僕らのアルバムを誰にミックス依頼するかを話し合った時、まさにそのアルバム(『Millions Now Living Will Never Die』)が挙がった。 エレクトロニクス(電子音)とアコースティック(楽器)のバランスが素晴らしいし、曲のスペース(空間)の取り方もいい。僕らの新作は従来のバンド作品と比べて打楽器、木管楽器、クワイア等の数多くの種類の音が入り混じっているから、是非ジョンにお願いしたかったんだ。だから、彼が僕らと一緒に仕事をしたいと言ってくれたことを本当に嬉しく思う。
—『O Monolith』でのジョンとの共同作業で特に印象的だったエピソードはありますか。アントン:ジョンは、口数の少ない人。アメリカ在住だから、直接会ったことはなくて、今日の取材みたいにZoomで話しただけ。「僕らのアルバムのミックスにご興味ありますか?」と聞いたら、答えは「イエス」だった(笑)。
—イギリスのフォーク・ミュージックからも影響を受けたと伺っています。具体的にいうと?アントン:イギリスに住んでいると、誰もが何かしらの影響をフォーク・ミュージックから受けていると思う。だからといって、「この曲を真似しよう」と思うことはないけどね。影響を受けたのは、フェアポート・コンヴェンションやシャーリー・コリンズ等。最近はStick in the Wheelも好き。それから、独自のフォーク・ミージックを作り上げているリチャード・ドーソンは実に素晴らしいアーティストだと思う。彼は現実的でコミカルだけど、凄く知的な人だよね。
—この素晴らしいアルバムを引っさげて、ぜひ再来日公演を行なっていただきたいのですが期待してよろしいでしょうか。アントン:うん、僕らもそう願っているよ!
オリー:ぜひ日本にまた行きたい! たぶん来年かな。
—2022年のサマーソニックで来日した時の印象、日本でのエピソードも聞かせてください。オリー:昨日、ガールフレンドと「日本のラーメンは美味しかったね!」って、まさに日本の話をしていたところ。日本の人たちはみんな親切で、本当に素晴らしい滞在だった。それから、寿司とハイボールを堪能したよ(笑)。これまでの人生で最高の数週間だった!
—今日はありがとうございました。オリー&アントン:こちらこそありがとう! 次は日本で会おう!
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