山本彩、15公演巡る全国ライブハウスツアー完走「完璧な相思相愛だなって思います」

「まだいけるか、東京!? 後半いくぞ!」というシャウトとともに打ち鳴らされたのは、激しさと切なさを兼ね備えたロックナンバー「JOKER」。さらに「HAPPY HAPPY Party Boy,Happy Happy Party Girl」の大合唱からはじまった「Weeeekend☆」、“壁にぶつかっても、自分を信じて突き進め”というメッセージが真っ直ぐに伝わる「TRUE BLUE」とアッパーチューンを続け、ライブはクライマックスへ。本編ラストはアルバム『&』収録曲「ドラマチックに乾杯」。山本とオーディエンスがタオルを振り回しながら楽曲を共有し、圧倒的な解放感を生み出した。


Photo by 佐藤祐介

“彩コール”に導かれて再びステージに登場した山本彩は、今回のツアーを振り返りながら、観客にゆっくりと語り掛けた。「“最高のステージだ”と思えるのは、みんなの力のおかげ。こうやって声を出して、騒いで。完璧な相思相愛だなって思います。今日もステージに立たせてくれてありがとう」「前々回のツアー(2020年)、前回のツアー(2021年)は完走できなかったんですよね。すごい悔しかったし、みんなに申し訳なくて。そんな思いも含めて、長かった霧のなかから抜け出せた気持ちがあって。ツアーが始まってからの2か月間、めちゃくちゃ幸せでした」という言葉に、会場からはこの日、いちばん大きい拍手が送られた。

さらに「自分にはすごいものがあるとか、特別なものがあるなんて一切思ってなくて。そんな自分にもやり遂げられること、自信を持てることが、続けていれば出来るんじゃないかなって。みんなをもっと大きいところに連れていけるように、30代からもやっていきたいと思ってます。長いマラソンになると思うので、みんなもケガしないようについてきてくれたらうれしいです!」と未来に対する決意を口にした。

「これからの旅にピッタリな曲です」という「yonder」、そして、「明日の自分に会いに行こう」というラインが響き渡った「Are You Ready?」でライブはエンディング。彼女の最高の笑顔からは、アルバム「&」と今回のツアーに対する確かな手ごたえが伝わってきた。シンガーソングライターとしての才能、ライブ・パフォーマーとしての魅力をダイレクトに証明した山本彩。この先のさらなるステップアップにつながる、きわめて意義深いツアーだったと思う。

テキスト:森 朋之

Official Web Site http://yamamotosayaka.jp/

Rolling Stone Japan 編集部

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