成田昭次が率いる成田商事とRyoとMoeによるLiitle Black Dressが東京、名古屋、福岡の3都市で開催した「Tokyo Records Presents BREAK UP SHOW 2023 Supported by KURE」。ファイナルとなった豊洲PIT公演のオフィシャルレポートを掲載する。【画像を見る】成田商事のライブの様子（全4枚）「チクショー飛行」「リスキードライブ」といったこれまでのライブでもお馴染みの曲でフロアを盛り上げたLittle Black Dress。後半には「太陽にピース」「マロニエの花」の2曲も披露した。「太陽にピース」はRyoののびやかなボーカルの魅力が遺憾なく発揮されたポップソングで、そこに叫ぶようなMoeのギターが絡むことで良いアクセントになっていた。ギターカッティングのフレーズが印象的な「マロニエの花」は、ポップスにR&Bとジャジーなテイストをブレンドした新鮮な楽曲。曲間には、オーディエンスとのコール＆レスポンスで盛り上がり、Ryoの「豊洲PITサイコー！」という声が響いた。縦横無尽にジャンルを超えて彼女たちにしかできない音楽を奏でるLittle Black Dress、ライブで培われた実力がいよいよ花開こうとしている――そんな予感を抱かせるステージだった。
転換中には男性4人組コーラスグループのQUMANOMIが美しいハーモニーを響かせた。成田商事が倒産の危機にあるらしいよ……という意味深なMCの後にはオリジナル曲「あとどれだけ」を披露してステージを終えた。
成田商事のライブは、映像と音楽のハイブリッドという試みだった。映像と言ってもただのつなぎのための映像などではない。「Reseed〜成田商事倒産の危機〜」と題されたドラマ仕立ての映像作品で、成田商事のメンバー（成田昭次、寺岡呼人、青山英樹）にRockon Social Clubの高橋和也、岡本健一、前田耕陽が出演するというファンにとっては貴重すぎる、そして本格的なもの。トータル6話分のストーリーがライブと並列して進んでいくという斬新なものだった。
「成田商事−社歌−」がSEで響くと、ビジネススーツに身を固めた成田商事のメンバーが登場。1曲目「Hello! Hello!」でライブはスタートした。「社員募集中」など陽気なロックンロールで会場の雰囲気はすでに最高潮に。
