動物愛護活動家の人生を変えた性的暴行容疑を、Wonderyで配信中のポッドキャスト『Hooked on Freddie』の司会を務めるベッキー・ミリガンが振り返る。【画像を見る】イルカの勃起した性器につかまり助かった女性ジャーナリストとして30年以上活動してきたベッキー・ミリガン氏は、バンドウイルカのフレディとの出会いを今もはっきり覚えている。1980~90年代にかけて、フレディはイギリスの海岸の町アンブルでは誰もが知る人気者だった。集まった人々は桟橋から手を振り、フレディが軽やかにジャンプして北海に飛び込むと歓声を上げた。撮影班やレポーターが駆けつけては、その雄姿をカメラに収めた。
「みんなあのイルカのことは覚えてますが、その後の顛末は知らないでしょう」とミリガン氏はローリングストーン誌に語った。
独立制作会社Blanchard House社が制作し、プラットフォームWonderyで配信中のポッドキャスト『Hooked Freddie』は、地元住民はもちろん全英の観光客もとりこにしたフレディと、動物愛護活動家のアラン・クーパー氏の関係をテーマにしている。クーパー氏は調教師のピーター・ブルーム氏ともめた後、フレディに性的暴行を働いたとして刑事起訴され、タブロイド紙を賑わせた。ミリガン氏も認めるように荒唐無稽な話だが、これがクーパー氏の人生に大きな汚点を残したのだ。
野生のバンドウイルカのフレディはアンブルの住民から愛されていた。だが四六時中一緒にいたクーパー氏とは特別な関係だった。
当時学生ジャーナリストだったミリガン氏は、慢性うつとイルカ療法をテーマにした音声ドキュメンタリーを作ろうと、1987年アンブルへ向かった。20代前半だったミリガン氏はぶかぶかのドライスーツに身を包み、フレディが自分の方に突進してくるのを見て恐怖におののいた。「ヒレがはっきり見えて、『どうしよう、どうしよう、ここから離れたい』と本気で思いました」とミリガン氏は当時を振り返る。