イルカに性的暴行? 動物愛護活動家による疑惑の真相とは 英

フレディに運ばれて猛スピードで波間をかけ抜けながら、ミリガン氏は息も絶え絶えだったそうだ。船に戻ると、フレディはいったいどうやって自分を運んでいたのか、と救命ボートの整備士をしていたゴードン氏に尋ねた。ゴードン氏はお茶を濁しながら、君は好色なイルカと泳いでたのさ、と答えたそうだ。言い換えるなら、ミリガン氏はフレディの勃起したイチモツにつかまって波をかき分けていたのだ。

「何かがちらっと視界に入って、『ちょっと待って、なんか変だわ』と思ったら、頭から離れなくなってしまいました」とミリガン氏。「フレディはペニスをぴったり私に押し付けて、楽しく水中を飛び回っていたというわけです」。

町の住民を夢中にさせたのも、また『Hooked on Freddie(フレディに首ったけ)』というポッドキャストのタイトルのヒントになったのも、こうした行動だったとミリガン氏は説明する。大量のカセットテープを改めて聞き直したミリガン氏は、ポッドキャストのアイデアをBlanchard House社を創設したクリエイティブディレクターのロージー・パイ氏に持ちかけた。そして2021年からBlanchard House社で司会者を務めている。

「すぐにピンときました」とパイ氏。「それからこう思いました、水中での出来事をテーマにするのは面白いんじゃないかって」。


『Hooked on Freddie』の司会者、ベッキー・ミリガン氏(WONDERY)

全6話シリーズのポッドキャストでは、サウンドディレクターのヴォルカン・キジルタグ氏の計らいで、スペインにあるバンドウイルカ研究所の野生イルカの鳴き声が全編で流れている。ミリガン氏はゲストとして、イルカの専門家やアンブルの地元住民、クーパー氏ともめたフラミンゴランド・イルカ園のオーナーだったブルーム氏、そして尋常ならぬ疑惑から30年経ってようやく立ち直ったクーパー氏に話を聞いた。

「たった1つの疑惑、ちょっとばかげた、少し変わった、なんとなく気持ち悪い疑惑だとしても、誰かを貶めることができるんです」とミリガン氏は言う。

クーパー氏がフレディと泳いでいるのを船から見ていた人々が、クーパー氏がイルカを手コキしていたと通報したところで、ポッドキャストの雰囲気も一変する。クーパー氏は1991年に性的暴行容疑で裁判所に出廷し、タブロイド紙で話題を集めた。裁判は1時間足らずで閉廷し、クーパー氏の無罪が確定した。

最終的に無罪放免となったものの、クーパー氏にとっては人生を台無しにされたも同然で、ミリガン氏も同情を禁じ得なかったそうだ。現在Wondery+、Amazon Musicなど各種プラットフォームで配信中の『Hooked on Freddie』はバカバカしく、下ネタ系の話であることはミリガン氏も認めている。だが同時に、リスナーが哺乳類動物の自然な行動を理解してくれたらとも願っている。「この話を最後まで聞いていただければ、とても面白いと思いますよ」。

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from Rolling Stone US

Akiko Kato

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