小山卓治のベストアルバムから辿る、シンガー・ソングライターとしての歩み

小山卓治

音楽評論家・田家秀樹が毎月一つのテーマを設定し毎週放送してきた「J-POP LEGEND FORUM」が10年目を迎えた2023年4月、「J-POP LEGEND CAFE」として生まれ変わりリスタート。1カ月1特集という従来のスタイルに捕らわれず自由な特集形式で表舞台だけでなく舞台裏や市井の存在までさまざまな日本の音楽界の伝説的な存在に迫る。

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2023年9月の特集は、高橋研と小山卓治。2人の新作アルバムを紹介しながら、それぞれの活動をあらためて辿っていく。3週目4週目はゲストに小山卓治を迎え話を聞いていく。

田家秀樹:こんばんは。FM COCOLO「J-POP LEGEND CAFE」マスター・田家秀樹です。今流れているのは小山卓治さん「天国のドアノブ」。先日9月13日に発売になりました、小山さんの2枚目のベストアルバム『Well 2』からお聴きいただいています。今週と来週のテーマはこの曲です。

天国のドアノブ / 小山卓治

今月2023年9月の特集は高橋研と小山卓治。同じ時代を生きた、ほぼ同世代のシンガー・ソングライター。今月はお2人のアルバムを紹介しながら、それぞれの活動をあらためて辿ってみよう、そんな1カ月です。今週と来週のゲストは小山卓治さん。こんばんは。

小山卓治:こんばんは。よろしくお願いします。

田家:今週は40周年のアルバム『Well 2』。このことについてお訊きしようと思うのですが、あらためて思うことは?

小山:35周年のときに『Well』のベスト盤が以前在籍していたソニーレコードから出るという話をいただいたとき、すごいびっくりしたんですね。僕にとっては本当にサプライズでうれしいことでありがとうっていうところから5年経って今年の春なんですけど、『Well 2』を作りましょうよって言われて、え!って感じで(笑)。2があるの?って思ったんですけど、本当にびっくりしました。

田家:『Well 2』の中にこの「天国のドアノブ」が入っていました。2008年のアルバム『Circle Game』の中の曲で、アルバムのプロデューサーは高橋研さんだったんですね。

小山:そうなんですよ。研さんとは90年代の頭ぐらいにアコースティックのイベントで神戸のチキンジョージで初めてお会いして、たまに飲んだりお付き合いすることになって。いつかこの人と共作できたらいいなと思いながらずっと時間が過ぎていった感じでしたね。

田家:研さんのアルバムの中には小山さんが書かれた曲が2曲入っていましたし、今回の『Well 2』にも研さんの書いた曲が入っていました。今週は『Well 2』、そして来週は『Well』と新作アルバムについていろいろお訊きしていこうと思うのですが、『Well 2』は全29曲。Disc2の1曲目からお聴きいただこうと思います。1989年のアルバム『夢の島』の「Once」。

Rolling Stone Japan 編集部

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