I Don’t Like Mondays.がJAPANツアーファイナルで魅せた、祝祭感と緻密なアレンジ

ドラマチックなレーザー光線の照明に気を取られていると、アルバムのリード曲「Summer Ghost」が始まった。音源よりも長く尺を取ったアウトロではYUがピアノに向かい、アンサンブルに加わる。アウトロ終わりでYU以外のメンバーが捌け、そのままピアノ弾き語りによる「FEELING」へ。リズムレスで聴くYUのボーカルは、より色っぽい。照明もシンプルにYUを後方から照らすのみの、聴かせる演出だ。

「『RUNWAY』は、コロナから徐々に普通の生活が戻ってきて、改めて僕ららしい音楽を作ってみんなに届けたいと思って作りました。みんなが好きな音楽を聴いて、その音を纏って自分らしい人生を歩んでほしいなと思っています」(YU)



長めのMCを挟んで後半戦。引き続きYUのピアノボーカルスタイルで鳴らされたのは「HONNE」。1コーラス目はピアノ弾き語りで、2コーラス目からバンドインするアレンジに仕上げてきた。音源ではロボットボイスなども入った打ち込み重視の1曲だが、恐らくこの日唯一メンバーの持つ楽器以外の音が入っていない演奏だった。サビで重低音を突き抜けてくるKENJIのスラップが気持ちいい。

YUのラップがふんだんに盛り込まれた「conversation」、メンバー紹介を兼ねたセッションタイムを経て、「特別な夜にしたいと思います」(YU)というセリフのあとに登場したのは、なんと最新シングル「What’s going on?」でコラボしたセリーナ・シャーマ! はるばるロンドンから、ツアーファイナルにやってきてくれた。会場はこの日いちばんの大歓声が上がる(ちなみに、セッションに「What’s going on?」のキメが使われていたので、勘のいい観客は予感できたかもしれない……!)。セリーナの伸びやかで芯のある歌声はさすがのひと言だった。ものすごい歓声を上げるフロアに、メンバーも興奮していた様子。そして、そのまま披露されたのはセリーナのオリジナル曲「24/7」だ。この曲は同じくイギリスの男性シンガー、ハリス・Jとのコラボ曲で、ハリスのパートをYUが歌うというレアな一幕となった。



Rolling Stone Japan 編集部

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