三代目 J Soul Brothersの「音楽」をひもとくバイオグラフィー

写真左から、岩田剛典、NAOTO、登坂広臣、小林直己、今市隆二、ELLY、山下健二郎



それらの華々しい成果を集約した6thアルバム『THE JSB LEGACY』(16年)でも、ELLYがCRAZYBOY名義で初参加した「Feel So Alive」や「BREAK OF DAWN」など、EDM内の主流になっていたトラップと、ヒップホップ文脈において再定義されたトラップを取り込み、ごく自然な同時代性を獲得。ホーンを活かしたアンビエント×トラップ・ソウル調の「Dream Girl」というユニークな試みもあり、このあたりの楽曲はいま聴いても非常にモダンな印象を受ける。

そこからオールタイム・ベスト『THE JSB WORLD』(17年)をリリースする前後は『HiGH&LOW』絡みの話題やメンバー個々の動きも活発化させていく一方、三代目としてはブリーピーなエレクトロ・ハウス「Welcome to TOKYO」(16年)やどこかベル・ビヴ・デヴォーを思わせなくもないニュー・ジャックな跳ねたノリが新鮮な「HAPPY」(17年)、穏やかな歌心と減速する意匠で絶妙な多幸感を演出するTakashi Fukuda製の「J.S.B. HAPPINESS」(17年)……と多彩な角度からマイペースに楽曲を発表。まだまだ記憶に新しい近年の楽曲群からは、もう新しさをわざわざ証明する必要のなくなったゆとりや、アウトプットの手段を増やしたメンバー個々の余裕も透けて見えるし、それだけにグループとしてあらためていま何を表現すべきかという命題が常に生まれ続けているのだろう。





そして、そうした終わらない命題への最新の回答がニューアルバム『FUTURE』なのは言うまでもない。ウェットで繊細な王道の三代目節バラード「恋と愛」や「蛍」も往時の姿を彷彿とさせる逸曲として話題になっているが、サウンド的な側面からまず耳を惹くのは、7人の個性を七色の虹に例えたオープニング・トラックの「RAINBOW」だ。ここで手を組んだのはアムステルダムを拠点とする世界的なデュオ=Yellow Clawで、フューチャー・ベースの拡大やトロピカル・ハウスの定着を受けてメランコリックな意匠や緩やかなテンポ感へ移行しつつあるEDM全体のトレンドを反映し、ここでの彼らもマイルドな音使いで楽曲のロマンティックなメッセージを体現している。刺激的なコラボではBloodPop®と組んだ「FUTURE」も、エンドレスに続いていきそうなグルーヴの心地よさでまた新しい姿の三代目を見せつけてくれる新機軸のナンバーだ。先述の「HAPPY」や「J.S.B. HAPPINESS」の印象も相まって全体的にポジティヴな後味を残す『FUTURE』、その充実の出来映えを以て、7人にはこの先も明るい未来が約束されたと言えそうだ。



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