翌年の1971年、彼は4枚目のソロ・アルバム『ハーヴェスト』に集中した。それまでのレコードはナッシュビルとロンドンでレコーディングしていたのだが、このときは新しいバンド、ストレイ・ゲイターズを自分の農場にある古い納屋に呼び寄せて、「Words/歌う言葉」「Are You Ready for the Country?/国のために用意はいいか?」「Alabama/アラバマ」を録音したのである。ちなみにストレイ・ゲイターズは、スティールギターがベン・キース、ベースがティム・ドラモンド、ピアノがジャック・ニッチェ、ドラムがケニー・バトレーで構成されていた。
この曲への反応で最も有名なものはレーナード・スキナードが作った「Sweet Home Alabama/スウィート・ホーム・アラバマ」だ。<そうだな、ニール・ヤングが思い出してくれたらうれしいよ/南部の男にもう彼は必要ないってことを>という歌詞で反応した。ただ、スキナードのロニー・ヴァン・ザントはバンドに悪意はまったくなかったと言い、1977年に「俺たちは『スウィート・ホーム・アラバマ』を冗談で作ったのさ。ほんと、何も考えていなかったし、歌詞も思いついたままだった。腹がよじれるほど大笑いしながら『マジでオカシイよな』って。(中略)俺たちはニール・ヤングが大好きだし、彼の音楽も大好きだし……」と語っている。
最近のヤングは東海岸で6公演を行った。このコンサートでは「The Last Trip to Tulsa/タルサへの最後の旅」「アバウト・トゥ・レイン」など、長年ライブで演奏しなかったレア曲をフィーチャーしたものだった。この6公演で「アラバマ」は演奏しなかったが、38年の時を経て2015年からヤングはこの曲を再びライブで演奏するようになっている。