LiSAが語るblink-182「昔も好きだったし、今も好きだと言えるバランスの大事さ」

LiSA(Courtesy of SACRA MUSIC)



「Live Fast, Die Fun」とにかく今の自分に素直になって思い切り生きる

-今おっしゃった今の時代のパンクとは、LiSAさんご自身はどういうものだと考えられてますか。

うーん………これはいきなり世間的な話になりますけど、今ってヤンキーをなかなか見ないですよね。

-なかなかいないですね。

で、パンクって、大人から見るとヤンキーと一緒にされることが多いじゃないですか。ピアス開けて、タトゥーを入れて、モヒカンで。でも、あの「ヤンキー」と思われる人たち、はすべてに歯向かってるわけじゃなくて。貫くものや好きなものがある自分を主張しているだけだと思うんです。好きなものや大事なものがちょっとだけ人と違うだけで、だけど自分を貫いて生きていくっていう決意がある。それを守りたいだけなんですよね。

そういう、どんな時でも自分の好きなものと大事なものを忘れずに、自分で決めた神がちゃんとある。それがパンクだと思うんですよ。それは昔も今も変わらないところなんじゃないかなって。今日話していて思いましたね。だから、3人がblink-182を大事にしていることが改めて伝わってくるこの作品に改めてパンクを感じたんです。それがうれしいんですよね。それは今作の歌の内容にも通じていて、どれだけ大人になったとしても身近な世界のことを大事にして、自分のいる環境に対して全力で生きる。そういう歌だから好きなんですよね。

-自分を貫くこと。自分らしく生きればいいということ。それはLiSAさん自身が伝えたいことでもありますか。

そうなんだと思います。「正しいこと」を言う人はいっぱいいるから。だったら私は、その人それぞれの正義を応援できるアーティストでいたい。私も自分で選択してきたし、自分ができないこととできることを受け入れながらやってきた自覚があるんです。それこそ元々は窮屈な自分をはみ出すようにして音楽を始めたわけで、デビューの時に「はみ出してまでデビューするんだったら。本当に自分に正直にやらないといけない」って思ったんですね。

LiSAとしてソロデビューする前――Girls Dead Monster(アニメの劇中バンド)が始まる時にも、ひとりで可愛い女の子だったらできないけど、「バンドの女の子」だったらできるっていう選択をした。そこからソロデビューする時には、なおさら「自分の今の気持ちを素直に書かなきゃいけない」と思って、どんなに下手でも自分の思うことを書こうと決めた。そうして最初に決めたことは、ここまでずっと貫いてこられたと思ってます。

-その強い信念も、自分らしさに手を伸ばし続ける心も、ブリンクをはじめとしたパンクが宿してくれたものなんですか。

そうだと思います。もちろん今も、永遠に自分らしさを探す過程で歌っているとは思うんです。でも一方で、今自分にできる最大限を目の前の人に全部あげるっていう気持ちもあって。ライブもそうだし音源もそうですけど、目の前の人と、今ここで全部遊びきりたい。そういう感覚が自分の中でとても大事なんですよね。それこそ「Live Fast, Die Fun」ですけど、とにかく今の自分に素直になって思い切り生きる。それを積み重ねていきたいんです。その中で、自然と変化していくこともたくさんあると思うし、それにも素直でいたいなと思うんです。

それこそ今回のブリンクのアルバムを聴いて思ったことなんですけど――私の活動が今9年目で、この先も活動を続けていきますけど、「昔はLiSA好きだったよ」っていう過去のものになっていくんじゃなくて、「今もLiSAが好きなんだよ」っていつまでもみんなが言えるような表現をこの先もやっていこうっていう気持ちにさせてもらったんです。パンクが好きで憧れてきた気持ちを、ずっと持って行っていいんだなって。

-それこそブリンクって、馬鹿をやって一生青春しているようで、ずっと子供にいられるわけじゃないっていうことにも自覚的なバンドでしたよね。『Take Off Your Pants and Jacket』や『blink-182』の頃からも、実は身の回りの社会や外の世界へのメッセージも多分に含んだ歌を歌うようになっていたし。そうして変化していくことも受け入れていくからこそ現在進行形でいられるんだろうなと。

私もだんだん大人になってきて、いろんな価値観や世界の見え方が変わっていくのが怖い時があったんですよ。でも、それこそブリンクみたいな存在がいたり、日本でも、近くにSiMやTOTALFATがいてくれたりする。ちゃんと自分を貫いたまま大人になっている人たちというか……そういう人を見て、きっと大丈夫だって思えるようになってきたんです。そうやって変わっていくことに寛容になって、いろんなことを許せるようになっていくけど、結局は自分の一番大事なことは変わらない。むしろ自分の大事なことがハッキリしていくからこそ人にも新しいものにも寛容になれるんだろうなって考えられるようになってきました。

-最後に。今おっしゃった「譲れない一番大事なこと」とはなんですか。

私の場合は、目の前のお客さんです。自分っていう存在を使って何かを伝える役目はできないか、自分という存在は誰かのためになれないかっていうことを考えて始まったのがLiSAだったので。やっぱり人がいてくれるっていうことが大きいんです。それによって歌いたいことや伝えたいことも生まれてくるから。その気持ちは年々強くなっていると思いますね。


『ナイン』
blink-182
ソニーミュージック・インターナショナル
発売中

各配信サイトにて配信中。
https://sonymusicjapan.lnk.to/BLINK182NINE

収録曲
1. The First Time | ザ・ファースト・タイム
2. Happy Days | ハッピー・デイズ
3. Heaven | ヘヴン
4. Darkside | ダークサイド
5. Blame It On My Youth | ブレイム・イット・オン・マイ・ユース
6. Generational Divide | ジェネレーショナル・ディヴァイド
7. Run Away | ラン・アウェイ
8. Black Rain | ブラック・レイン
9. I Really Wish I Hated You | アイ・リアリー・ウィッシュ・アイ・ヘイテッド・ユー
10. Pin the Grenade | ピン・ザ・グレネイド
11. No Heart To Speak Of | ノー・ハート・トゥ・スピーク・オブ
12. Ransom | ランサム
13. On Some Emo S**t | オン・サム・エモ・シット
14. Hungover You | ハングオーヴァー・ユー
15. Remember To Forget Me | リメンバー・トゥ・フォーゲット・ミー
16. Out Of My Head | アウト・オブ・マイ・ヘッド ※日本盤ボーナストラック

【関連サイト】
オフィシャルサイト(英語) https://www.blink182.com/
ソニー・ミュージック アーティストサイト(日本語) https://www.sonymusic.co.jp/artist/blink182/
オフィシャルFacebook @blink182 https://www.facebook.com/blink182/
オフィシャルinstagram @blink182 https://www.instagram.com/blink182/
オフィシャルTwitter @blink182 https://twitter.com/blink182
オフィシャルYouTube https://www.youtube.com/channel/UCdvlHk5SZWwr9HjUcwtu8ng


「紅蓮華」
LiSA
SACRA MUSIC
発売中

LiSA「LiVE is Smile Always~紅蓮華~」
2019年9月27日(金)岡山県・岡山市民会館
2019年9月28日(土)広島県・広島文化学園HBGホール
2019年10月5日(土)愛媛県・松山市民会館
2019年10月15日(火)北海道・カナモトホール
https://www.lxixsxa.com/

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