Licaxxxと桂葵から見た、渋谷のナイトカルチャーと未来

夜遊びのイメージを改善するために

MC MAMUSHI:今回は女性から見たっていうテーマだけど、こうなったら女の子もっと楽しめるのにみたいなのはある?

Licaxxx:やっぱり日本て夜遊びのイメージが本当によくないんですよ。特に親世代はクラブは危ないみたいな。そんなこと言ったら、電車も駅も危ねーよって思いません? そこに関しては変わらない刷り込みが強くて。そこから改善するのは時間がかかりますよね。

MC MAMUSHI:最近はナイトタイムエコノミーっていう言葉もよく聞くけどね。

Licaxxx:本当はみんなに気軽に、って言ったら雑だけど。私は年下の女の子が来るようなきっかけになったら良いなと常に思っています。不満とか権利を叫ぶ前にまずは自分が前に出ていることが大事かなと。海外だとDJってサッカー選手みたいになりたいランキングに乗るような職業なんですよ。スーパースターなんですけどね。

MC MAMUSHI:音楽フェスに出たり、マスメディアに出たりするのもそこの思いにつながっているの?

Licaxxx:そうですね。DJなので、自分がかけてる曲は好きなアーティストの曲。それを単純に聴いてもらう機会を増やしていきたいなと。クラブは夜で、ラジオなら昼に。媒体関係なく私を知ってもらいたいというよりは、機会を増やしていきたいですね。

MC MAMUSHI:そういう意味でいうと、「夜の良さって何ですか?」って聞かれたらどう答える? 寝た方が良いっていう人も多いと思うんだけど。

Licaxxx:こればっかりは体験してもらわないとわからない部分はあるんだけど、1つ言えるのは夜の方が音楽に集中できるんですよ。この前ツアーのファイナル恵比寿のLIQUIDROOMで、OPEN TO LASTっていう0時から5時まで最初から最後まで1人でやって。でもこれ昼公演ではできないなと。そこは全然違います。夜は来ちゃったら始発まで帰れないじゃないですか。ある種閉じ込められる空間が音楽に没頭できるし、私がいるような空間はみんなが知っているような曲がかかるわけでもないので。夜帯の無心で踊っちゃうような長時間の体験をしてみないとハウス・テクノは特にその良さが分からないですよね。昼だと、他にいろんなこと考えちゃうので。あとちょっと人が制限されているのも良いんですよ。ちょっとした特別感とか背伸びした感じもあって。

MC MAMUSHI:桂葵的には、夜ストリートコートで1人でプレイする女子なんてほとんどいないと思うんだけど、夜の良さってあったりする?

桂:仕事終わりにできるのももちろんあるし。代々木公園の話でいうと、予約する必要がないところで私にとっては不思議な空間で、不特定多数のコミュニティーがあるんですよね。なんとなくそこにカルチャーがあって。

MC MAMUSHI:曜日によってとか時間によってくる人、人種が違ったりとかね。公園だからね。

桂:その出会いは面白いし、夜に行くと、これは私の解釈なんですけど、ガチでやってる人には夜の時間は挑んでも良いと思っていて(笑)。日中は顔が見えるからなのか、空気を読んでしまうというか。夜は関係なく男子がやってるピックアップに混ぜてもらったり。それが暗闇の中で何となく呼応するのが面白いんです。

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