ハイムが語る、野心的なアルバムと確固たる自信「最高のロックを作るのは女性」

ハイム(Photo by Yana Yatsuk for Rolling Stone)

3rdアルバム『ウーマン・イン・ミュージック パートⅢ』をリリースしたLAの三姉妹バンド、ハイムにインタビュー。彼女たちはまず、自分たちの健康上の不安を切り抜けた。するとやってきたのは世界規模のシャットダウン。しかし彼女たちは平常心を保って、これまでで最も野心的なアルバムを発表した。

「もしかしたらいろいろ言い過ぎてるのかもわからないけど、知ったことじゃない」とエスティ・ハイム。「私たちはレコードでパズルを作ったんだ!」

34歳のエスティ――ハイム姉妹の長女であり、今回のZoom上の通話で唯一カメラをオンにしている――が、ラップトップくらいのサイズのジグソー・パズルを掲げる。サン・フェルナンド・バレー出身の3姉妹による3rdアルバム、『ウーマン・イン・ミュージック パートⅢ』のカヴァーアートを使ったものだ。このイメージは彼女たちの友人であるポール・トーマス・アンダーソンが撮影したもので、彼女たちの気の利いたユーモアのセンスを見せつけている。子供時代に馴染んだデリであるキャンターズのカウンターの向こうから、姉妹がぼんやりとこちらを見つめている。その後ろにある馬鹿みたいに大きなサラミには動じる様子がない。頭上の発券機にはこう書いてある。「Now serving 69」(Nice.)



ハイムは『ウーマン・イン・ミュージック パートⅢ』――あるいは、彼女たちが親しみを込めて呼ぶように、『WIMPIII』(「ウィンピー」と発音する)――のプロモーションをするはずだった。3月、半分シークレットで、デリカテッセンを会場にしたギグを行ってアメリカをまわる予定だったのだ。彼女たちはデリで食べて育ってきたし、初期のいくつかのショウもデリで行った。それに対する賛辞としてだ。彼女たちは2日間の日程をこなしたが、その後唐突にアメリカでは音楽ライヴがシャットダウンされてしまった。

【ライヴ写真】ハイムが3月に行ったデリツアー公演(15点)

アルバムのお披露目に影響が出てしまったため、彼女たちは精一杯やれることをやってきた。自分たちのために、そして自分たちのファンのために。姉妹はソーシャルメディアのアカウントを共有して、ハイムのInstagramの世界にダイヴした。それはしばしば、Blink-182が2020年にピークを迎えたような様相を呈していた。うんざりするようなユーモアに、魅惑的というよりも間の抜けたというべき部分的なヌード。しかしおおむね楽しいひとときになった。31歳のダニエル・ハイムは、シングル「アイ・ノウ・アローン」のプロモーションのために、自宅で被写体になった。空のワイングラスやビール缶に囲まれ、古新聞一枚を纏った姿で。28歳のアラナ・ハイムは刺繍を手にし、イン・ヤン・ツインズをBGMに新しい趣味の様子を記録した。5月、姉妹は対面で再結集してファンに向けたヴァーチャル振り付け教室のシリーズを制作。ミュージックビデオに登場する振り付けのチュートリアルが見たいという要望に応えたものだ。最近の彼女たちはおふざけをいったんやめ、自分たちのプラットフォームをアクティヴィズムのために用いてきた。彼女たちはロサンゼルスのブラック・ライヴズ・マターデモで撮影された写真――なかには「人殺し警官を起訴せよ」のカードも含まれる――をシェアし、エリック・ガルセッティ市長に現在のロサンゼルス市警の署長を解任するよう求めた


Translated by imdkm

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