ファンクやソウルのリズムを取り入れたビートに、等身大で耳に引っかかる歌詞を載せて歌う4人組ロックバンド、トリプルファイヤーの音楽ブレインであるギタリスト・鳥居真道による連載「モヤモヤリズム考 − パンツの中の蟻を探して」。第21回はアーロン・フレイザーのアルバム『Introducing…』を考察する。『ミッドサマー』や『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』でおなじみのフローレンス・ピューは音楽好きのようで、ときおりInstagramのストーリーズでSpotifyのリンクをシェアしています。好みが重なる部分があったので、いつも気にしてチェックしていました。
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レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの“あの曲”に仕掛けられたリズム展開あるとき目を引くジャケットのアルバムがシェアされていました。それは、鮮やかなピンクを背景に、クルーカットの男性が気取ったポーズを取っていて、そのうえにはブラックスプロイテーションを彷彿させる書体が描かれている、というものでした。さっそく聴いてみたところ、これがとっても良いではありませんか。それはアーロン・フレイザーというミュージシャンによる『Introducing…』と題されたアルバムなのでした。声は良いし、歌もうまい。曲もぐっと来るし、演奏も素晴らしい。カラッとしたサウンドも私の好み。彼は一体何者なのでしょう。