トニー・アイオミ、ブラック・サバス『13』以来の新曲を発表

ー例えば映画音楽など、今後もインストゥルメンタル曲を作ろうとお考えですか?

そうだな。やりたいね。ギターリフも山ほどストックがある。あとはいろいろ探し出して組み合わせるだけだ。

ー最近の音楽活動について教えてください。

おそらく知っているだろうが、オジー(オズボーン)のアルバムに参加した。曲を作り、ギターパートとソロも弾いた。酷かった…いや、冗談だ。とても良かった。いい作品だ。オジーの歌も良かった。グッド・ジョブだ。チャド(スミス)がドラムを叩いたと思うが、そこは彼らに任せた。

ーオジーは最近、健康に問題を抱えています。あなた自身はいかがでしょうか。2012年にリンパ腫と診断され、2016年には回復したと公表しました。

正確に言うと、少し前までは問題なかった。定期的に検査を受けているが、数週間前に別の問題が見つかった。

少し前に再発したのさ。それから腕の腱を痛めた。切れちまった。でも面白いことに、ギターを弾くことに影響はなかった。信じられないよ。先日、専門家の診断を受けたら「残念ながら遅すぎます。もしも治療するとすれば、脚の腱を腕に移植する大手術になります」と言われた。俺は「それなら、一生このままにしておく」と決めた。重いものを持てない状態だが、ギターを弾けなくなった訳ではないし、日常生活に支障はない。ただ、バンジージャンプやスカイダイビングは無理だがね(笑)。

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ーどのような状況で切れたのですか?

香水のコレクターズエディションとして、200本のボトルに直筆でサインした。1人で引き取りに来た奴に「運ぶのには2人必要だろう。手伝ってやるよ」と手を貸したのさ。運んでいる途中で俺は、彼に引っ張られる形で階段を踏み外しそうになった。ボトルを割りたくなかったから、どうにか堪えようと無理な体勢になって切れちまった。「ああ、ありがちなミスを犯しちまった」という感じだったよ。

実は数年前に、もう片方の腕もやっている。背中の腱も3本切れたが、既に回復している。医者からは「気をつけてください。使いすぎに注意しなさい」と言われている。それからニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでディオと共演した時のことは、知っているだろう。ストレッチ用ロープでエクササイズしていたらバンっとなって、腕が震えてコントロールが効かなくなった。注射を何本か射ってどうにかコンサートをこなした。英国へ戻って医者に診せたらまた、「腱が縮んで短すぎるので治療できません」と言われたのさ。だから今は、両腕に傷を負っている状態だ。

ーもう誰かの荷物運びを手伝ってはいけませんね。

いい言い訳ができたよ。先日も妻から「ちょっとこのソファをここへ動かしてくれる?」と言われたが、「俺は触ることもできないよ」と答えられたのさ。

ーツアーに戻りたいと思いますか?

今は何のプランもない。レコーディングはしたいと思っている。まだ再生すらしていない曲のストックがたくさんある。日の目を見せてやりたい。それから今は、何にでも挑戦したいと考えている。ギターを弾くのは楽しいし、もちろんステージが恋しい。でも今は人生を楽しんでいる。どんな提案でも、興味を持てたら俺はやるね。コロナのせいで、マイク・エクセターと実際に会って作業することができない。でも今は状況も良くなって、マイクも何とか時間をやりくりしようと努力している。俺たちは、さらに多くのアイディアを形にし始めたところさ。

ーオジーの作品にも参加しましたが、2人は頻繁に連絡を取り合っているのでしょうか?

よく連絡している。ただ、2人とも電話では上手くコミュニケーションが取れないのさ。ある時オジーが深夜の2時に電話してきたから、俺が「オズ、午前2時だぞ」と言うとオジーは「ああ、ごめん。オーケー、バイバイ」と言って切った。時差を考えずに電話してきたのさ。そんな時間に電話を受けたら「いったい何ごとだ。誰か死んだか、何か重大な事件が起きたのか?」と思うだろう。オジーはいつも「ああ、ごめん、ごめん。そんな時間だとは知らなかった」という感じだ。それから俺たちは電話で話すのは止めて、テキストメッセージを送り合うようにしているのさ。

Translated by Smokva Tokyo

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