サンダーキャット×フライング・ロータス対談 創造力が育んできた2人の絆

2人を繋ぐケミストリー

ー過去10年間で、あなた方は素晴らしい作品を数多く生み出してきました。2人が深いレベルで繋がることができると初めて感じたのはいつでしたか?

FL:彼が初めて俺の家に来た時だろうね。部屋の中を見回して、「こりゃすごい」なんて言ってた。

TC:「このレコード持ってるの?!」って。

FL:あぁ、『北斗の拳』のサントラのレコード盤だ。あれはヤバかった。

TC:完全にやられたよ。まさに「(キャラになりきって)お前はもう死んでいる」

FL:本格的にコラボを始めたのは『Cosmogramma』の頃からだ。あのアルバムを一緒に作っていた時に、彼が『君のレーベルからレコードを出したい』って言ったんだ。あれは俺の人生において大きなターニングポイントで、「よし、何から始める?」って俺は返した。それ以来ガッツリ組んで、ずっと一緒にやってきた感じだな。



TC:お互いにシンパシーを感じてたんだよ。僕の片想いじゃなくてね。深く考えたことはないから、言葉でうまく説明できないけどさ。何ていうか……。

FL:マジックさ。言葉で説明できるようなものじゃないってことだよ、何かと理屈をつけようとする人は多いけどね。俺たちの間にはケミストリーがあって、お互いを理解しあってる。それだけのことさ。

TC:そう、だから続いてるんだ。ハイライトと言うべき瞬間は、実際には山ほどある。一本の道をずっと歩んでる感じだね。

FL:そうだな。どんなプロジェクトでも、客観的に見て「ワオ、よくこんなの作ったな。なんでこんな形になったんだ?」って驚かされる瞬間がある。『Cosmogramma』で繋がった俺たちは、『It Is What It Is』で勲章を1つ手にしたんだよ。

TC:(笑いながら)その通り、よく言ってくれた。あのアルバムは僕たちの勝利宣言さ。

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Translated by Masaaki Yoshida

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